RICOH presents アファンの森の物語~2010夏 2010年9月18日(土)夜8時~8時55分 放送

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作家であり、環境保護活動家としても知られているC.W.ニコルさんは、1984年頃から長野県で「森の再生活動」をするために、少しずつ土地を買いながら里山を育てています。「幽霊森」と言われるほどの荒れていた森は、手を入れることによって、美しく健康的な森へと育っていきました。今では、絶滅危惧種等も多数戻り、生態系の頂点にいるクマやフクロウが生息する“豊かな森”になっています。

ニコルさんは、その森を「アファンの森」と名付けました。そして、この森を永遠の森とするために「C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、“人と多様な生物が共に暮らせる森”が日本中に広がっていくように、様々な活動をしています。

シリーズの3回目となる今回は、緑が美しい季節に、女優の鶴田真由さんを「アファンの森」にお招きしました。鶴田さんは仕事のみならずプライベートでも、世界中を旅しており、たくさんの国の自然や文化に触れてきました。また、長野県の各地を訪れ、ブナ林やクマなどの野生動物の取材を季節ごとにした経験があります。森と生き物たちの関わりや、自然環境の風景も、肌身で感じていることは多いようです。

鶴田さんが持参してくださったのは、北海道・知床の漁師さんから頂いた「ときしらず」という珍しいサケです。ニコルさんは、そのサケをさばき、美味しい“おもてなし料理”をしてくださいました。実は、サケと森にはクマを通じて深い繋がりがあります。二人で素朴なサケ料理をいただきながら、ニコルさんは「サケ」と「クマ」との不思議な関係から、「森」と「海」との自然の循環のお話をしてくださいました。地球上のあらゆる生命は、それぞれに関係しあいながら、長い年月をかけて、お互いに影響しあい、「循環の輪」を築いてきたのです。人間もまた、ある役割を担って、そのサイクルの中にいる「生命」の一つなのです。  

「アファンの森」には、植物や動物をはじめ、多くの「生き物たちの命」が息づいています。“生物が多様な、明るい森”をめぐりながら、ニコルさんと鶴田さんは「生き物たちのつながりの大切さ」について、語り合います。多種多様な「自然の恩恵」に支えられて、私たちの生活が成り立っていることを、改めて感じることができるでしょう。そして、「多様な生物のつながり」が、豊かな地球環境をも育んでいることを、実感することができるのではないでしょうか。そうして、その先には、「健康的な森が、人間の健康をも、育んでくれる」ということを、感じ取れることでしょう。