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伊勢型紙

古き良き時代の熟練職人による手仕事の賜物である工芸品にフォーカスを当て、今と和えるライフスタイルを提案する番組21回目は、「伊勢型紙」の世界へご案内します。技術は国の無形重要文化財に指定され、そのもの自体は伝統工芸に指定されていながら、この伊勢型紙は染色用具の1つとして愛されている手仕事なのです。
和紙の産地でもなく、染色業が盛んだったのでもない三重県鈴鹿市白子でなぜ伊勢型紙が発展したのか、詳しい理由は分かっていません。しかし以来連綿と受け継がれる技術と歴史がそこにはあります。そのたどって来た歴史は、武家時代の文化が色濃く反映されています。たとえば、諸大名が特定の柄を占有し、他の藩の私用を禁ずるなど、力を示すものでもありました。
やがて庶民にも伊勢型紙を用いた模様染めが愛されるようになり、一般へ広まり、現在へと継承されています。
職人の数も減り、着物を切る文化が激減した現代でもその技術と手仕事は守られています。紙や彫り道具などほとんどの材料を手作りでこしらえてから、やっと技術の見せ所「型彫り」です。その「型彫り」の技術を活かした今回の番組オリジナルアイテムは、常に持ち歩くあのアイテムを守るもの。大事に扱いたくなる逸品です。