アーツ&クラフツ商会

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 古き良き時代の熟練職人による“ものづくり”にフォーカスを当て、今と和えるライフスタイルを提案する番組第44回目は、「畳」の世界へご案内します。伝統工芸でありながら、日本の建築には欠かすことのできない「畳」。現在では、海外でも人気を集めています。そんな畳の歴史とは。
 今回密着したのは、畳の原料を作る熊本県のイグサ農家、そして東京都品川にて14代続く畳職人。イグサ農家では、手塩にかけて育てたイグサを泥染めし、そしてあら熱を取って乾燥させるなど、手間と時間をかけて、畳の表面である「畳表(たたみおもて)」へと加工します。そこには、イグサ独特の香りと光沢を引き出す秘訣が。そして、その丹精を込めて作られた畳表を、畳職人が引き継ぎます。畳職人は、その畳表をワラで作り上げた「床(とこ)」に縫い付けていきます。大きな縫い針を使用しながらも、針穴が目立たぬ様に縫い上げる様は、圧巻。他にも丁寧に縫い付けられる「縁(へり)」、床(ゆか)と畳床(たたみどこ)の隙間を調節するために縫い付けられるワラなど、細部にまで職人のこだわりが宿っています。これらの幾重にも及ぶ農家、そして畳職人の作業工程を経て、凹凸のはっきりとした美しい畳が作り上げられるのです。
 今回はそんな日本生まれの畳を使用して、日々の空間に「和」のエッセンスを手軽に加えられるニュークラフツを番組で考案。どこかホッとする、親しみの感じられる逸品です。