アジア神秘紀行

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ストーリー

万里の長城と皇帝の夢~中国・北京~




12世紀より700年に渡る王都の歴史を刻み続けてきた中国の首都、北京。壮大なスケールで描かれた歴代皇帝たちの夢が、今も息づく街です。今回は中国の歴代皇帝によって築かれた世界遺産、万里の長城と歴代皇帝に愛された世界遺産の庭園、頤和園を中心に様々な歴史を物語る北京の魅力を紹介します。

1987年に中国で初めて世界遺産に登録された世界最長の建造物、万里の長城。総延長8851.8kmの壮大な建造物は約2200年前、秦の時代から二千年以上にわたって軍事要塞として築かれました。その万里の長城の中でも最も保存状態がよく美しいとされるものの一つが、北京の中心部から車で約1時間の八達嶺長城です。交通の要衝でもあった八達嶺長城に凝らされた工夫と、歴代皇帝の想いに迫ります。

清朝第6代皇帝、乾隆帝が母の還暦を祝って造営したという庭園、頤和園。中国屈指の名園と謳われ、1998年に世界遺産に登録されました。皇居の2.5倍の広さを持つ頤和園を、清朝皇帝の末裔、愛新覚羅启石(あいしんかくらきせき)さんの案内で巡ります。
頤和園で最も乾隆帝が愛した場所とされるのが蘇州街。ここは江南地域に出掛けた乾隆帝が蘇州の美しさに魅了され、蘇州の景色をそのまま再現した場所。蘇州街には60の商店が軒を連ね、乾隆帝は店員に扮した女官や宦官を相手に買い物を楽しんだといいます。また人口の湖、昆明湖に沿って造られた長さ728mにおよぶ長廊の梁には、1万4千枚の絵が描かれています。そこには人口の1%にも満たない満州族出身の乾隆帝が、いかにして人口の大半を占める漢民族を支配したのか、その秘密が隠されていました。
さらに頤和園は西太后が晩年を過ごした場所でもあります。莫大な資金を投入して豪華に改修した、西太后ゆかりの場所を訪ねます。

中国歴代皇帝の想いを今に伝える二つの世界遺産を巡り、王朝の知られざる歴史と歴代皇帝たちの見果てぬ夢に迫ります。