BBC地球伝説

  • トップページ
  • 歴史
  • 自然
  • 紀行
  • 文化

ストーリー

イギリス・華麗なる芸術の旅 4 革命の時代

本シリーズではイギリスの歴史を7つの時代に区分し、文書による記録ではなく、残された工芸品やアート作品を手がかりにひもといていく。案内役を務めるのは、イギリスBBCのコメンテーターとして知られるデビッド・ディンブルビー。
第4話「革命の時代」が取りあげるのは、17世紀。1600年代半ば、ピューリタン革命が起き、革命によってクロムウェルの共和制が誕生する。しかし、その後、チャールズ2世が再び王位につき、王政が復活した。
デビッドは、イギリス国内だけでなく、ヨーロッパ各地を訪ね、それに関連した工芸品やアート作品を紹介していく。

デビッドは最初に、ロンドン博物館を訪れる。博物館の地下には、チャールズ1世が1649年に処刑されたときに着ていた上着が保存されている。
17世紀始め、チャールズ1世は父ジェームズ1世の後を継ぎ、スチュアート朝第2代の王となった。バンケティングハウスには、チャールズ1世が、ピーテル・ハウル・ルーベンスに製作させた天井画がある。ジェームズ1世は、神に選ばれた存在として描かれている。
1630年代、アンソニー・ヴァン・ダイクが肖像画家として迎えられた。ロンドンのテイト・ブリテンには、ヴァン・ダイクの描いた数々の肖像画が展示されている。
1642年、財政問題、王と議会の対立などから内戦が起きる。ピューリタン革命と呼ばれた、この内戦は、市民を巻き込んだ。そして次第に過激化・大規模化していく。
クレイドンハウスには、バーニー家が5世紀半にわたり住んでいる。バーニー家には、悲しい歴史がある。ピューリタン戦争のとき、当時の主だったエドモンドとその息子が国王派と議会派に分かれて戦い、命を落としたのだ。一族の教会には、彼らの記念碑が建てられている。
大英図書館には膨大な数の書籍や印刷物が収蔵されている。その中にはオリバー・クロムウェルについての記録も含まれている。
クロムウェルは、ピューリタン革命で優れた指揮力を発揮して議会派を勝利に導いた。そして、チャールズ1世を処刑して共和国を成立させる。さらに、イングランド・スコットランド・アイルランド護国卿を名乗った。ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーでは、クロムウェルの肖像画を見ることができる。
1658年、クロムウェルが死亡。その2年後、チャールズ2世が即位し、王政が復活する。 チャールズ2世は宮廷画家としてピーター・レーリーを雇う。ハンプトンコートパレスには、彼が描いた、チャールズ2世の寵愛を受けた女性たちの優美な肖像画がかけられている。 チャールズ2世は自然界の神秘に興味を抱き、自然科学を奨励した。グリニッジ天文台はチャールズ2世が建設させた施設である。
1660年、ロンドン大火が起きる。科学者であり、建築学者でもあるクリストファー・レンは、ロンドン復興のための、壮大な都市計画を考えた。その計画は通らなかったが、レンは、セントポール大聖堂の再建を任される。世界屈指の大きなドームを持つこの建物は1710年に完成した。