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ストーリー

大自然の国・カナダを行く
5 ロッキー山脈を越えて

世界で2番目に広い国・カナダ。多様な自然に囲まれた大地は、私たちの想像を超える景色を見せてくれる。世界中で活躍するサバイバルの専門家レイ・ミアーズが、雄大なカナダを訪れ、過酷な大自然とその開拓に挑んだ過去の探検家たちの足跡をたどるシリーズ。今回の旅では、4000メートルを越える山々が天高くそびえるロッキー山脈を訪れる。
毛皮貿易の発展と共にカナダの開拓は進んでいった。しかし、新たな取引相手を求め西部を目指す毛皮商人たちの行く手を、巨大なロッキー山脈が阻んでいた。この大きな壁に挑み、新たな貿易ルートを開拓する探険家が現れる――デビッド・トンプソンだ。
レイは、トンプソンが通った様々な場所をめぐり、彼が成し遂げた業績の数々を紹介していく。また、トンプソンが実際に採用していた六分儀(ろくぶんぎ)による測定に挑戦。厳しい環境下で生き抜くために用いられた様々な技術を実践する。

 世界で活躍するサバイバルの専門家レイ・ミアーズが訪れるのは、ロッキー山脈。毛皮貿易の発展と共に、カナダの開拓は進んでいった。しかし、新たな取引相手を求め西部を目指していた毛皮商人たちの前には、ロッキー山脈が立ちはだかっていた。この巨大な障壁を越えるため、10万キロ余りの距離を馬やカヌー、そして徒歩によって進み、新たな貿易ルートを開拓した探検家がいた――デビッド・トンプソンである。
14歳で毛皮貿易の最大手「ハドソンズ・ベイ・カンパニー(ハドソン湾会社)」に見習い社員として雇われ、カナダに渡ったトンプソンは、毛皮貿易の基礎を学ぶと同時に、探検のノウハウや測量方法を学んだ。さらに先住民族から生活の知恵と技術を学び、探険家としての頭角を現していった。レイはトンプソンが実際に通ったルートをめぐり、彼が達成した様々な偉業を紹介する。
また、トンプソンは測量士としてもその優れた才能を発揮させた。そして、生涯をかけてカナダの地図の作成に取り組み、ついにはハドソン湾から西海岸に至るカナダの地図を完成させる。レイはトンプソンが用いていた方法を使い、六分儀(ろくぶんぎ)で太陽の高度の測定に挑戦。当時に思いをはせ、火のおこし方やワナの仕掛け方、おのの柄の作り方など、当時の生活においてとても重要だったサバイバル技術も紹介する。