世界の名画 ~美の殿堂への招待~

  • トップページ
  • バックナンバー

ストーリー

“建国1000年”の記念碑 ブダペスト国立西洋美術館&ハンガリー国立美術館

番組名

ドナウの真珠と称えられる美の街・ハンガリー共和国の首都・ブダペスト。ドナウ川の眺めと19世の街並みを残すアンドラーシ通りは世界遺産に指定されています。
この街に西暦1896年に建てられたのがブダペスト西洋美術館です。そのちょうど1000年前は記念すべき年でした。896年は、ハンガリー人の祖先であるアジア系の遊牧騎馬民族・マジャール人がこの地にブダペストの元になる街を造営した年。その後 ブダペストは王国が誕生し、貿易の拠点として栄えます。
そんな建国1000年を記念して建設が決まった美術館のコレクションの中枢は ハンガリー一の大貴族・エステルハージ家の至宝です。
かのラファエロによる「エステルハージの聖母」を初め、スペインの巨匠・ゴヤやバロック絵画を代表するルーベンスなどの大作。
芸術に精通したエステルハージ一族。実は、その末裔は今もハンガリーに住み 芸術家たちの援助をしているのです。オーストリアとの国境近い街に住むエステルハージ家の当代。その宮殿を訪ね、元貴族の生活ぶりを紹介します。さらに美術館のカフェにあるエステルハージの名前を冠したスイーツも紹介。
もうひとつ 美術館の宝は、スペインが誇る画家エル・グレコの数多くのコレクション。スペイン国外のコレクションとしては最大級といわれています。16から17世紀にかけ一時忘れ去られていた巨匠・エル・グレコ。再び脚光を浴び始めた時、いち早く彼の作品を収集し始めたのがハンガリー人の美術愛好家だったのです。
そしてハンガリーが誇る巨匠・ムンカーチ・ミハーイ。初期の作品がパリのサロンで認められたミハーイは、少年時代の苦労や貧困を思い起こし写実的な風俗画を手掛けました。
ハンガリーが誇る2大美術館の傑作と名画と街が辿った歴史をご紹介します。