「オリンピック後、バブルが崩壊する」「元高不況がやってくる」。空前の好景気に沸き返る中国について、こうした“神話”がささやかれている。しかし、本当にそうなのだろうか?確かに、人件費が高騰するなど、製造業に逆風が吹き始めた。また、いつ人民元が切り上げられるか、誰にも分からない。しかし、“巨大な工場”という側面から、“巨大な市場”としての中国に目を転じてみれば、その購買力は、依然として大きな魅力を持っている。財部誠一自らが上海に乗り込み、進出した日本企業を取材。中国で成功する秘訣を探る。

6年連続経済成長率7%以上、外国からの直接投資1兆200億円…。中国に次ぐ「工場」として熱い視線が向けられているベトナム。国策として巨大工業団地を設置するとともに、東西回廊、南北回廊という大規模な道路網を整備し、産業と交易のつながりをさらに緊密化している。日本からこの国に進出した企業をジャーナリスト・内田裕子が取材し、大成功を収めた理由を探る。

労務管理など様々な部分で中小企業のアドバイザーを務めてきた社会保険労務士の全国組織「全国社会保険労務士会連合会」が社会保険労務士制度創設40周年創設を機に国際シンポジウムを行う。財部自身が取材の成果を元に、グローバリズムの中の中小企業の課題を講演。また、アジアの労働法に詳しい藤川久昭(青山学院大学教授)が総合コーディネーターとして、刻々と変化してゆくアジア各国の労働法制と人事労務管理の動向を各国から招聘するパネリストとディスカッションしながら、労務管理の観点からアジア進出に成功する中小企業の「条件」を考察する。

CAST

財部誠一、内田裕子、藤川久昭 ほか