現代の地球は気候変動が激しく、温暖化傾向にあり、これから先が懸念されている。未来の気候は過去の気候から予測できると考えられているが、過去6億5000万年、地球は温暖化と寒冷化の繰り返しであった。
6億5000万年前、地球はスノーボールアース(全球凍結)状態だったとされ、2億5000万年前には猛暑により地上の生物の95パーセントが絶滅、5500万年前の気温は現在より11度も高く、北極に熱帯植物が生息し、12万5000年前には氷床が大量に融解したため、海面が現在より6メートルも高かったと言われている。寒冷化の原因にはアルベド効果があり、一方、温暖化の原因は火山の大噴火による温室効果ガスの放出やメタンハイドレートの融解などが上げられる。
ミランコビッチ・サイクルに基づけば、現在の地球は寒冷化の周期に当たっているはずが、その真逆へ向かわせているものは、私たち人間の活動、すなわち温室効果ガス(二酸化炭素)の大量放出である。それを人々に意識させる努力は、2007年のゴア元アメリカ副大統領とIPCCのノーベル平和賞受賞という形で広く認知、称賛された。

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