歌謡ドキュメント　本田美奈子　天使の歌声

誰にも忘れられない歌がある。
人生の節目節目に出会い、悲しみを癒し、勇気を与え、心を支えてくれた歌の数々。
そんな歌の送り手であるひとりの歌手にスポットを当て、その人生ドラマと懐かしい歌声を紹介していく歌謡ドキュメント。
第2回は、天使の歌声と言われる本田美奈子。

本田美奈子（1967年7月生まれ）は、1985年4月、17歳の時、「殺意のバカンス」（東芝EMI）でアイドルとしてデビュー。日本歌謡大賞などの新人賞を総ナメにした。
その後、アイドル路線から脱却。歌唱力で勝負できる歌手を目指すようになる。
やがて、ミュージカルのオーディデョンに合格、92年4月「ミス・サイゴン」でヒロイン、キム役を好演。
以来、数々のミュージカルに出演し高い評価を得る。
さらにジャンルを越えた楽曲に挑戦していたが、2005年11月6日、白血病のため38歳の若さで天国に旅立った。

その本田美奈子の代表曲と言われるのが、
｢アメイジング・グレイス｣（Amazing Grace）。

「驚くべきほどの（神の）み恵み」とでも訳されるこの曲は、世界中のアーティストに愛唱されているが、究極の歌唱力が要求される難易度の高い曲である。

なぜ、美奈子がこの曲を歌うようになったのか。
そこには、運命的な出会いと、命を賭けた美奈子の熱い想いがあった。

名曲「アメイジング・グレイス」を通して、アイドルから本格派歌手に変身した美奈子の生き方を紹介して行く。