二千年の伊勢物語~式年遷宮に込められたメッセージ~

二千年の伊勢物語~式年遷宮に込められたメッセージ~

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番組概要

2013年10月、伊勢神宮は62度目の「式年遷宮」を終えました。
神々の鎮座する社殿から膨大な数の調度品まで、伊勢神宮の全てを造り替える20年に1度の祭典、「式年遷宮」。世界にも類を見ない壮大な営みを、私たち日本人は1300年前からずっと続けてきました。この番組では、女優・ミムラをナビゲーターに迎え、式年遷宮に関わる人びとを取材しながら、私たち日本人が長い時間をかけて受け継いできた「技術」「知恵」「想い」に迫ります。

放送内容

今回、伊勢神宮を訪れるのは、女優・ミムラ。 はじめに、遷宮を終え生まれ変わったばかりの、夜明け前の内宮を訪れます。 案内してくれるのは、インド人のクリエイティブディレクター、マンジョット・ベディさん。彼は、今回の式年遷宮のPR映像を作成した人物です。外国人がこの祭事に関わるのは極めて異例なことでした。 静謐な境内で耳を澄ますと、そこには様々な音色が溢れていました。五十鈴川のせせらぎ、木々のざわめき、そして、冬の朝だけに聞くことができるという、御正宮の御扉の開く音…

1300年前から、20年に一度の周期で継承されてきた式年遷宮。 では、この「20年に一度」には、どんな意味が隠されているのでしょう? その答えを求め、番組では、式年遷宮に携わる多くの人々を追いかけます。 1576点にも及ぶ膨大な御装束・御神宝の指示書を6年もの歳月をかけて書き上げる神宝技師や、神職たちが履く浅沓(あさぐつ)を製作する伊勢唯一の浅沓師、また、社殿の御用材を供給する森林の「再生200年計画」を遂行する伊勢神宮の造林部の技師たち、御用材を社殿へと運びこむ「御白石持行事」と呼ばれるお祭りに携わる地元の人びと… 先人たちから継承し、そしてまた次の世代へと伝えていく。その営みのなかに、式年遷宮という祭典の本質が隠されていました。

また、もうひとつ伊勢神宮を語る上で欠かせない要素が、「食」にあります。365日、朝夕必ず神様にお供えする「御饌」。ここでははるか昔から、米、野菜、塩、水など、神様に捧げられる農作物は全て自給自足で生産してきました。その姿からは、伊勢神宮の神事が、「食」という、生きていくうえで最も基本的なことを、時空を超えて継承していく、そんな意味を持っていることを感じさせます。

式年遷宮の翌年は、「おかげ年」と呼ばれ、いつも以上に神様の恩恵にあずかれると言われています。 2013年の年の瀬に、もう一度立ち止まって、古より20年に1度というサイクルにのせて伊勢の人々が伝えて来た“メッセージ” を解き明かす旅へと出かけます…

「始めて伊勢神宮を訪れてみて」

「どんな時に来ても”伊勢神宮はここに在ってくれる”という安らぎ。変わらないながら、常に変わっていく…人々が守ろうとする想いによる有機的な不変を感じました。」

~プロフィール~ 1984年6月15日生まれ。埼玉県出身。
2003年、ドラマ 『ビギナー』(CX)に出演し、女優デビュー。 ドラマ、映画で活躍するかたわら、著書『ミムラの絵本散歩』(白泉社)を出版するなど執筆活動もしている。近年は、映画『わが母の記』、連続ドラマ「恋するハエ女」(NHK)、 「LINK」(WOWOW)、「東京バンドワゴン」(NTV)に出演。