ストーリー

7月13日(水)放送  第2回:「消えた妻」

深夜になっても早季子(浅田美代子)が帰ってこない。何の連絡も寄越さなければ、携帯電話も繋がらない。早季子の意志によるものなのか、何らかのアクシデントに巻き込まれているのか、見当もつかない。その日の早季子の外出先がどこなのかも知らない直也(柴田恭兵)は、夫婦同士が互いに無関心になっていたことを痛感する。そんな時、直也は早季子の書き置きを発見する。
「この家の空気を吸って生きていくことが我慢できなくなってしまいました……」
どうやら、早季子は家出したようだ。定年してからというもの、二人だけの生活がどれほど息苦しいものだったのか、直也は思いをめぐらせる。無責任さを娘の真紀(田丸麻紀)に追及されても、言い訳一つできないのだった。
さらに追い打ちをかけるように、地元ヤクザの大場(山田明郷)と李(春川恭亮)によって、早季子が男と二人きりで歩いていたという目撃情報が寄せられる。恋人同士のように、二人は不自然に身を寄せ合っていたという……。
まさか、駆け落ち?
直也の脳裏には、熟年の男女が再び昔の恋に目覚める『ラブアゲイン症候群』という言葉がよぎる。

その時、早季子から電話が……!
「達夫さんとお兄ちゃんのところに行くから、すぐ来てって、みっちゃんに言って」
確かに早季子の声なのだが、なぜか直也のことを『お兄ちゃん』と呼ぶよそよそしい態度。『達夫』にも『みっちゃん』にも心当たりはない。
大場らの協力によって調べると、達夫とは早季子と一緒にいる中脇達夫という男のことであり、みっちゃんこと光代とは中脇の妻のようだ。どうやら、早季子は妻のある男との不倫の末、駆け落ちを決意し、過去を清算しようとしているに違いない……と、一同は良からぬ想像ばかりを膨らませていく。

ついに、早季子が帰宅した。中脇達夫(相島一之)と二人で。中脇には既婚者であることを内緒にしているようで、早季子は直也が夫だということを頑なに隠している。早季子は直也との夫婦関係を断ち切りたいようにも見え、直也は怒りと戸惑いで錯乱せんばかりだった。
そんな中、中脇の正体が明らかになる。中脇は、警察官から拳銃を奪って逃走中の犯人。その人質となっいる早季子は、中脇を刺激しないように嘘をついていたのだ。
猪瀬家は拳銃所持犯による立て籠もり現場と化してしまう……。

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