BS朝日開局15周年特別企画 黒柳徹子のコドモノクニ ~夢を描いた芸術家たち~

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放送内容

宮沢賢治が残したメッセージ
童話から広がる宇宙への旅

「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」など、人々に愛され続ける作品を残した宮沢賢治。

今回は、賢治と同様に石を集めることを趣味とする写真家・浅井愼平さんと、賢治の童話の世界を旅する。

大津波が三陸地方を襲い、2万人を超える死者が出た明治29年。宮沢賢治は、父・政次郎、母・イチの長男として岩手県花巻町(現花巻市)で質屋・古着商を営む裕福な家庭に生まれた。周囲の農民たちが凶作で苦しむ姿を見て育ったという。後に「イーハトーブ」と名付ける自然豊かな故郷で、野山を散策して石を集め、満天の星空に思いをはせた少年時代の夢が賢治の童話の世界を生み出すことになる。

熱心に法華経を信仰するあまり父と対立して25歳で上京。翌年、最愛の妹・トシが亡くなる。ショックを乗り越え、詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を自費出版するが、生前に評価されることはなかった。故郷に戻った賢治は花巻農学校の教師、さらには農民のための学校・羅須地人協会(らすちじんきょうかい)をつくり、37歳で他界するまで困窮する人々のために自らを犠牲にして尽力した。

死の2年前、小さな手帳にメモのように書き記した「雨ニモマケズ」。2011年の東日本大震災では、被災された方々へのエールとして多くの人々が「雨ニモマケズ」を朗読した。今も受け継がれる賢治の魂をたどる。

【出演】浅井愼平