今回は、茨城県「真壁」で道草。
江戸、明治、大正にかけ、この地方の文化・産業の中心地として栄えた真壁、隆盛を誇った商人たちが競って建てた蔵などが今もなお数多く残る、風情ある町並み。市街地には100を超える文化財が文化庁登録されています。
そんな街の住民たちに真壁の鎮守として愛されている五所駒瀧(ごしょこまがたき)神社へ向かいます。
五所駒瀧神社は約1000年もの歴史を持つ神社です。
鳥居をくぐると、そこにはまるで異空間。鎮守の森が広がります。
その神々しさに江原も感動!
宮司の櫻井さんとのお話も自然と弾んでいきます。
茅葺の社務所で暮らし、ほぼ自給自足の生活を送る櫻井宮司が、ご先祖から連綿と受け継いできた数多くの生活の智恵。
茅葺の住まいにある土間では、今も昔ながらの釜戸が置かれていました。
その釜戸を使って火を燃し、燻上することで江戸時代から続く茅葺屋根の家を維持できるそうです。
櫻井宮司が子供の頃は、朝起きて釜戸でご飯を炊いて、土間の掃除をすることが日課だったそうで、それをしないと朝ご飯を食べさせてもらえなかったといいます。
家族それぞれが分担、協力して家の仕事をするのが当たり前だった時代。
そこから学ぶことがとても多かった・・・
今の時代が忘れかけている不便の大切さを江原も実感。
39代目に当たる櫻井宮司は、子供の頃のお話、特に茨城県では初めての女性宮司だった祖母のお話をしてくださいました。
いたずらをしては蔵に閉じ込められた思い出、学校帰りのいたずらが家に着くとすでに祖母に知られていた件での当時の地域の結びつきの強さ。
米作りも祖母から教わった昔ながらの農法を守っており、「八十八と書いて米と読む通りに、八十八手間きちんとかけて育てていく」ことで感謝をしながらお米を頂くことができるそう。
櫻井宮司の娘さんや息子さんにもこの神社での生活について伺いました。
娘さんは、最初はこの神社に生まれてきたことや昔ながらの生活がとても嫌だったそうで、一度実家を離れてみて、初めてここでの生活が自分を最も癒してくれるもので、何よりの宝物だと実感したそうです。
父の行動を見て、自ずと進むべき道を決めた40代目の息子さんも、やはりこの生活・文化は受け継いでいきたいと頑張っているそうです。
人と人の繋がりが紡いできた歴史の偉大さを感じた道草でした。
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