バックナンバー
京都府・「以心伝心の街・京都」
|
歴史と伝統の街「京都」にやってきた江原さん。 向かったのは京都御所近くの「護王(ごおう)神社」。最初に江原さんを出迎えてくれたのは狛犬ならぬ“狛イノシシ“。珍しい狛イノシシが置かれている理由を、禰宜さんが教えてくれました。 そんな神社には、他にも猪にまつわるものがありました。それが境内に置かれている大きな切株。刻まれているのは大小様々なイノシシの姿。実はこの木は以前、境内に根を下ろしていた大きな桂の木だったのですが、境内の整備の一環として惜しまれつつ切る事となってしまったそうです。その切り株を使って何か残そうと考え、職人さんに制作を依頼したところ、特に注文をしていないにも関わらず、不思議と猪をモチーフにした作品が完成したのだそうです。 そしてそのイノシシに守られるのが境内に建つ「祈願殿」。この建物の中に安置されているのがもう一人の御祭神「和気広虫姫」の木像です。子育て明神と呼ばれるこの木像を見た江原さんは、その柔らかな面差しに心奪われた様子。なんと、この木像を作ったのは京都在住の仏師と教えて貰った江原さん。その仏師さんを訪ねてみることに。 京都在住の「今村宗圓」さんは50年近く、仏像を彫り続ける仏師。これまでに作り出した仏様は全国各地で人々の心の拠り所となっています。 そして江原さんが出会ったのは、宗圓さんと共に仏像を作り上げる、彩色師の奥様・知子さんと截金師(きりかねし)の娘・愛さん。彩色師とは色鮮やかな染料で仏像を彩る職人で、截金師は金箔などを使い装飾を行う職人の事です。
お二人がいてこそ、宗圓さんの仏像が完成するのだといいます。家族3人の力で作り上げるからこそ、人の心を打つ仏像が生まれるのだという事を感じた江原さん。 |