知られざる物語 京都1200年の旅

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2012年4月3日・17日放送 「古都を彩る桜伝説」

番組内紹介リスト







春。悠久の歴史を誇る京都が、鮮やかな桜色に染まる季節。毎年、桜のシーズンには、多くの観光客がこの町を訪れ、花見を楽しみます。しかし、京都の桜は美しいだけではありません。それぞれの背景には、時を越えた様々な物語が残されているのです。

例えば、「梅は北野、桜は平野」と言われるように、およそ50種類400本もの桜が咲き誇り、古くから桜の名所として知られる平野神社。今私たちが、ここでたくさんの桜を楽しむことができるのは、桜をこよなく愛した花山天皇が数千本もの桜の木を境内に植えたため。

また、西陣の桜の名所・雨宝院で楽しめる、世にも珍しい黄緑色の桜。

洛中最古の木造建築物が残る千本釈迦堂にある優美な枝垂桜。これは、「阿亀桜(おかめざくら)」と呼ばれ親しまれていますが、その名前には、夫をひたすら愛した女性「おかめ」の、悲しい物語こめられています。

「花の寺」と呼ばれる勝持寺で有名なのは、歌人・西行が植えた桜。230首もの桜の歌を詠んだ西行は、旅先でもこの桜に思いを馳せていたと伝えられています。

さらに、京都の美しい桜は「春に咲く桜」だけではありません。
智積院に所蔵されている国宝「桜図」。これも、四季を通じて多くの人の目を楽しませる桜のひとつ。
その背景には、狩野派と並ぶ絵師・長谷川一派の長谷川等伯親子の思いが込められていました。
そんな、桜をモチーフにした美しい作品や、花見の歴史が垣間見える、江戸時代の弁当箱も紹介。

そして、太閤豊臣秀吉が「醍醐の花見」を行ったことで名高い醍醐寺では、桜を科学技術によって残そうという取り組みが進んでいます。

さまざまに人々の心を魅了してやまない京都の美しい桜とともに、そこに隠された知られざる物語を巡っていきます。


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