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 1789年、パリ市民によるバスチーユ牢獄の襲撃を契機に勃発したフランス革命。このとき民衆は、革命の精神<自由・平等・博愛>を掲げました。
フランス国旗の青、自由・白、平等・赤、博愛のトリコーロールは、フランス革命の精神を表しています。

 この激動の時代、フランス絵画に新しい波が誕生しました。新古典派とロマン派です。
ロマン派の代表的画家ウジェーヌ・ドラクロワは、7月革命の現実を自身で目にし、彼の代表作となる<民衆を導く自由の女神>を描き上げました。
この絵画は、今日ルーブル美術館に所蔵されている多くの美術作品の中でも、レオナルド・ダ・ヴィンチの<モナ・リザ>と2分するほどの人気を博しています。
この絵の何が私たちを惹きつけるのでしょうか。

 ドラクロワは<民衆を導く自由の女神>で指導者でも政治家でもない、名も無い人々を描いたのです。
戦いに立ち上がった民衆、そして彼らを鼓舞するように、鮮やかな三色旗を掲げ導く自由の女神、マリアンヌ。女神は戦死者を乗り越え、革命に向かって突き進んで行こうとしています。
ここに描かれた女神は民衆の手で自ら自由を勝ち取った象徴となり、そして今日の自由の女神の原点ともなっているのです。
この絵画の魅力は、分かりやすい小説のようなストーリーを感じさせているのが理由かも知れません。

 今回のシリーズは、ロマン派ドラクロワに影響を与えたジェリコー、そして彼とは対立関係にあった新古典派のダヴィッド(代表作・ナポレオンの戴冠式)、アングル(代表作・グランドオダリスク)の作品を紹介しながら、彼らにゆかりのあるパリ市内の名所を訪ね歩きます。

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