南海離島の洞窟で歴史的発見 謎の人骨に迫る!~“空白の時代”への挑戦~

紀行/ドキュメンタリー
南海離島の洞窟で歴史的発見 謎の人骨に迫る!~“空白の時代”への挑戦~

番組紹介

テレビ朝日のスーパーモーニングは7月、沖永良部島(おきのえらぶじま)(鹿児島)の洞窟で探検調査を行い、1500年以上前のものとみられる人骨の搬出に成功した。
この人骨は同番組の「スパモニ探検隊」が2005年に撮影放送し、以来3年の歳月を経て、今回は考古学など複数の専門家と共に丸2日間に及ぶ記録調査を実施した上で持ち出された。
調査を担当した鹿児島女子短期大学の竹中正巳(たけなかまさみ)准教授(骨考古学)によると、人骨は「古い時代の沖縄方面の人々の特徴を備えており、状態もよく、出土例の少ない貴重な発見」という。
人骨が眠っていた場所は国内2番目の長さ(10482.7m)を誇る大山水鏡洞(おおやますいきょうどう)のほぼ最深部で、現在その地点に至るには狭い水路を這って進み、時には水流に潜る必要があるなど多大な困難を伴う。そのため人骨の人物がなぜ、どのようにしてその場所まで達し、そして眠りについたのかが大きな謎だ。
番組では記録調査の他に、年代測定や洞窟の内部調査などを行い、人骨の謎に多角的に迫る。

また、探検隊は別の洞窟でも人骨と土器を確認し、新たな遺跡を発見。メンバーの1人である鹿児島大学の新里貴之(しんざとたかゆき)助教(考古学)は「土器はほぼ1個分で、沖永良部島では初めてのケースとなる大変貴重な発見」と説明する。土器の表面には製作者の指の痕も残っていた。
数多くの独特な風習を持つ沖永良部島だが、その歴史には不明な部分も多い。今回の調査はその空白を埋めるものとなるのか? 鑑定の結果は放送直前の8月半ばに出揃う予定だ。