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2009年、BONSAI の旅

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これまで150回以上も放送してきた STYLEBOOK ですが、取り上げていないテーマがいくつもあります。その一つが「盆栽」。

日本庭園や茶室をとりあげたことはあるのに、なぜ盆栽を扱わなかったか。その理由の一つは「波平さんの趣味」っぽく思えたから。もちろん偏見です。盆栽に対しても波平さんに対しても。

今回、番組で取材させていただきわかったのは、盆栽は決して「年寄りのための趣味」だけではない、ということ。いや、もちろんお年寄りの趣味でも構わないのですが、だからといって若い人が手を出さないのはもったいない。そして、とてもドメスティックな世界であるからこそ、世界が注目しているということ。(写真の棚はロサンゼルスでのスナップ)

今テレビで盆栽というと、パラダイス山本さんが提唱している「マン盆栽」や、女性にも話題の「ミニ盆栽」、を取り上げがちですが、伝統的な盆栽も充分ポップだし楽しいということが、番組の取材を通じてよくわかりました。そして数千万円の盆栽にも数万円の盆栽にもそれぞれ魅力があることもわかりました。

もう一つ、盆栽で感じたのが「この鉢の中に世界がある」という感覚。盆栽には、茶室や日本庭園と同じ「小さなもののなかの宇宙」という美学を感じます。それは日本独特の感覚かもしれません。しかしその日本独特の感覚こそ、現代の世界に必要なものではないでしょうか。

CL(コンパクト・ラグジュアリー)という言葉があります。「ムダのない豊かさ・本物の美しさ」を提唱するこのコンセプト。その原点をこの盆栽に見ることができます。

2009年の今だからこそ、盆栽を楽しむ理由がある。そんな考えから今回、番組でとりあげることにしました。盆栽ファンから入門者、これから始めようかという人、どなたにも楽しめる企画だと思います。お楽しみに。

スタイルブック
「2009年、BONSAI の旅」
6月20日(土)よる11時30分放送


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