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旧車の価格

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同じ車といえども旧車の価格は実に幅広い。本当にポンコツ同然の、手を入れなければ満足に乗る事すらできない車は非常に安いが、走らせる事のできる旧車は、価格が高い。しかし、その程度によって価格は大きな差となる。

 

 

 

旧車、中でも人気のある昭和40年代の車は生産終了から既に40年が経過している。その間、ずっとナンバーを付けて乗り続けていた車であれば、機関は調子いい事が多い。40年のという年月を維持されてきた車は定期的なメンテナンスを怠っていない。こういう車は価格は高めだ。


それでも駐車場が屋根付きであったか否かで価格は大きく変わってしまう。旧車の場合、ボディの状態によって値段が決まるといっても過言ではない。機関系は載せ変えれば済むが、ボディ、フレームはそうはいかない。


同じような理屈でレストアが施された車も価格はピンキリだ。ただレストアされていればいいというものでもなく、どれほどまでに徹底的に再生されたかで価格は変わる。


開いた穴をパテで簡単に埋めている車もある。見えない所には手を入れていない旧車もたくさん存在している。こういう車はそれなりの値段となるが、一台の車をすべてバラしてから行う完璧なフルレストア車は工賃はもちろん人件費も嵩んでくるので驚く程、高価となる。しかし、新車のように生まれ変わった車を今、買えるのならば安いかもしれない。


1968年。ハコスカと呼ばれていたNISSANスカイラインGT-Rが発売された。大卒初任給2万円余り、国鉄の初乗り運賃が30円だった時代にGT-Rは150万円もした。現在、レストア済みの中古相場は1000万円以上。現在の初任給から見ると、実は旧車は買いやすくなっている


ここでひとつの考え方がある。


旧車に乗るという事はロマンを買う意味でもあるのだが、その反面、トラブルを一緒に購入するという現実も併せ持っている。ならばポンコツを買って、直しては乗り、乗っては直すという方が安上がりになるのではないかと思う人も多いだろう。しかし、そうではない。


手を入れてある旧車は壊れる確率は前述の車より格段に低くなる。だから数年乗り続けたら、ポンコツもフルレストア車も同じ費用が掛かったなんて笑えない話もある。


で、結論。

長く乗るんだったら、フルレストア車を。ウケ狙いで楽しむのだったらポンコツを買ってコツコツいじる。そんな感じで付き合うと旧車は楽しい。


 


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特集「旧車という美学」

2010年1月23日(土)よる11時30分

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