スタイルブック Blog

2010年3月アーカイブ

人類の進歩と調和

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 ボブ・ディランのコンサートを観に大阪に行って来ました。

大阪行きのもう一つの目的は万博記念公園に行くこと。ちょうど3月13日に「EXPO '70パビリオン」がオープンしたからです。
 
EXPO '70パビリオンは文字通り1970年の日本万博というか大阪万博の記念館。元の鉄鋼館をベースに、当時の展示品やパンフレット、映像などが展示されています。

ぼくは小学生のとき実際に大阪万博に行ったので、とても懐かしく思いました。40年ぶりに太陽の塔の前に立ち、胸が高鳴りました。
 
 
会場には若い学生風の人もたくさんいました。そして当時の技術、当時のデザインの最先端を見ながら、とても感心している風でした。ぼくも懐かしいと思う気持ちが半分。もう半分は「今でも新しいんじゃないか?」と感じずにはいられませんでした。

たとえば電気自動車。たとえばリニアモーターカー。技術だけではありません。「人類の進歩と調和」というテーマ。

どれもまだ一般には実現できていないことばかりではないでしょうか?

EXPO '70パビリオンはたしかにレトロフューチャー(昔から見た未来)な企画です。しかしそこからは大切なメッセージをたくさん読み取ることができます。

会場で流れていたフィルムで岡本太郎さんのメッセージが繰り返し流れていました。過去が無ければ現在は無い、未来を見なくても現在は無い、人間はぽつりと刹那を生きているわけではなく、大きな時間の流れの中にいる。というコンセプトはテーマ館全体、そして太陽の塔の外にも中にも表現されていました。

今年の5月から開催される上海万博はどんなメッセージを残すでしょう。とても楽しみです。

photos by y.tsugihiro

パノラマ写真のすすめ

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以前も書いたことがありますが、STYLEBOOK のスタッフには写真好きがたくさんいます。そしてこれだけデジカメの機能があがってくると「普通」の写真ではない写真も撮りたくなって来ます。

3月13日放送の「2010年春の散歩スタイル」で都内をまわった時に撮った写真の一つがこれ。

 
中央区築地のはとば公園からみた隅田川。iPhone 3GS のビデオ機能を使って、サッと横に一振りするとパノラマ写真が作れるという素晴らしいアプリケーション「オートパノラマ」(Video Panorama)を使って作ったパノラマ写真です。
 
 
スタッフの中にもパノラマ写真ファンがいて、Kodak のV570オーナーも2人います。
ちなみにぼくのパノラマ写真コレクションはこちら。よろしければご覧下さい。

昔だったらかなり苦労したこういう写真が、簡単に撮れるようになって、ほんとうにいい時代だなと思います。

おまけにもう一枚。晴海大橋から見た豊洲のパノラマ。これも iPhone 3GS + Video Panorama です。

 
 

12時間の列車旅

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秘境駅として、絶景の地として知られる大井川鐵道井川線の奥大井湖上駅。

その名の通り、湖の上にある駅で人家も付近を通る道路もない、まさに秘境。

動物や鳥類の鳴き声、風が通り抜ける音が騒がしい。遥か遠くの雷鳴も聞こえてくる。

体験した事のない感覚。大自然の一部になったような気さえしてくる。

この別天地へ行くのなら、是非とも列車を乗り継いで向かってほしい。さまざまな鉄道を乗り継ぐ事で、あらゆる景色が楽しめるからだ。

朝9時03分。
東京駅発の新幹線「ひかり」に乗って静岡へ。富士山を右に見ながら、快適な列車旅を味わう。

11時23分。
静岡発浜松行きの東海道本線の普通列車に乗る。焼津付近では海が見えてくる。

11時48分。金谷駅で大井川本鐵道本線に乗り換え。ここからはSLに乗って、川奈の茶畑を楽しむ。蒸気機関車から吐き出される煙が車内に入ってくる。それがとても楽しい。

13時32分。
千頭駅で奥大井湖上駅へと向かう大井川鐵道井川線に乗り換え。のんびりと走るトロッコ列車の旅。大井川沿いの森林を眺めながら、列車は勾配を登っていく。途中、アプトいちしろ駅で日本一の急勾配を登るためにアプト式機関車を増結する。

ダム湖が見えてくる。別天地に近づいてきた。

14時47分。
奥大井湖上駅到着。大自然の澄んだ空気をいっぱい吸い込んだあと、千頭駅で買った弁当をたいらげる。

さあ、何もすることがなくなった。ここからが楽しい。

帰りの列車まで2時間ある。自由に時間を過ごそう。

16時42分。
現実へと戻る時間となった。

列車を乗り継いで21時17分、東京駅着。12時間の楽しい列車旅が終わる。