STYLE BOOK
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2009年5月9日放送  「鉄道と駅の旅」


STYLEBOOK第151回目のテーマは「列車から見える景色」。
休日のETC割引で日本中の高速道路はさらに混雑するようになった。
少し進んでは止まり、目的地に着いたときには楽しむことなど難しいほど疲れてしまっている。
そこで鉄道。
渋滞や事故の気苦労から解放され、ただただガトゴトというレール音を楽しむ。そして列車だからこその景色がある。
人の息づかいすら聴こえない山深い森を走る抜ける列車。
築堤の上を爽快に走る列車。
誰もいない駅へ入線してくる素朴な列車。

ビルが立ち並び、綺麗に舗装整備された道路では決して味わえない
ドラマが列車の旅にはある。
狭い日本そんなに急いでどこへ行く。
かつての標語ではないが、我々の生活は随分と急ぎすぎてはいないだろうか。
たまには時間を緩やかにしてみる。
時計を気にしない一日を作ってみる。

ローカル列車。
大都市には遠く及ばない小さな街から小さな街へと走る列車。
基本列車は各駅停車。
ベッドタウンという概念が存在しないローカル列車はどの駅にも
独特の匂いがあり、人々の表情がある。

そんな列車に乗り込んでみる。
とにかくゆっくり。けたたましい発車メロディーも無い。
ときには反対車線の列車を行き交わすために長時間停車。
終点に着いても何もない。
引き返すのみ。

だが、こういった各駅停車に乗る事で「時間」「ゆとり」を存分に感じられる筈だ。