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#3

命を救う!スゴ腕ドクター3
~脳腫瘍・角膜移植・胃がん 食道がん~

胃がん、食道がん、角膜移植、脳腫瘍…
ある日突然、命を脅かす様々な病気や症状がある日突然襲いかかります。
重い病気、辛い症状が出た時、頼りになるのが日々患者のために闘う医師たち。
そんな医師の中には卓越した技術を持つ“名医”がいます。
「難しい脳腫瘍」を専門に扱い、日本中を飛び回る脳神経科のスゴ腕ドクター。
最先端治療で患者に優しい治療を行う「食道がん、胃がん」の名医。
年間日本一の件数を誇る「角膜移植」の敏腕ドクター
患者のために全力で闘う“名医”たちに密着します。


「日本全国を飛び回る脳腫瘍の名医」

脳腫瘍は放っておくと脳内で大きくなり、命を脅かす恐ろしい病。その脳腫瘍の名医は浜松医科大学・脳神経外科の鮫島哲朗講師である。
鮫島先生は宮崎大医学部の出身、脳腫瘍の「鍵穴手術」で知られるアメリカ・デューク大福島教授に師事し、手腕を磨いた。鮫島先生のもとには難症例ばかりが持ち込まれる。
例えば、他の施設へ回され、手術を受けたものの取り切れなかったこどもなど。もちろん県内ばかりではない。通常、外科医は勤務する病院で1~2日の手術日を持っている。ところが鮫島先生の場合毎週、3日間外部の病院での脳腫瘍手術日を設定しているのだ。
車のトランクにはジュラルミンケース。重さ約30kgの中には先生専用の手術器具が入っている。北海道から沖縄まで難症例を請われて手術を行う脳腫瘍の名医を追う。


「角膜移植日本一の眼科医」

角膜は目の外側を覆う膜でこの病気には、加齢や外傷、白内障手術、緑内障治療などによって、内皮細胞が減少する水疱性角膜症。何らかの原因で角膜が濁ってしまう角膜変性症などがあり、次第に視力が弱くなり時には失明の可能性もある。それらの治療をするためには角膜移植が必要となる。
その角膜移植の名医は東京歯科大市川総合病院、眼科の島﨑 潤教授だ。
島﨑教授のところで行われる角膜移植は年間約300例。これは日本で一番多い症例数だ。
島﨑教授は角膜全体ばかりでなく、本人の角膜の内側(内皮)を残して移植を行う。これは厚さ1mmもないほどの薄い膜で大変技術を要するが、その分拒否反応も出づらくなるため。また、ここにはアイバンクも併設し、3人の移植コーディネーターがいる。彼らは献眼もしくはその可能性がある場合は現地に赴き、患者の家族と話をし、角膜を持ち帰ってくる。角膜移植の名医、島﨑教授とアイバンクの動きを追う。


「最先端のがん低侵襲治療を行う消化管内視鏡医」

日本人の死亡原因第1位は「がん」。その中でも「胃がん」は相変わらず多くの患者が苦しむ病気の一つだ。できるだけ患者に負担が少ない胃がん、食道がんの治療を目指す医師がいる。国立がん研究センター東病院の矢野友規消化管内視鏡科科長だ。
矢野先生が行う胃がん治療法は「内視鏡的粘膜下層剥離術」と言うもの。早期の胃がんに限られるが、胃がんの下に薬剤を入れ、持ち上げ、がんの部分だけを内視鏡と電気メスで剥ぎ取るというものだ。患者はほとんどストレスを感じることが無く、もちろん臓器
も温存できる。これまで1000例を超える内視鏡治療を行ってきた。
また、食道がんは光線力学療法(P.D.T.)を行っている。この方法はがん細胞に集まる性質のある特殊な薬を注射した後、レーザー光線を照射しがんを壊死させると言う最先端の治療法だ。食道がんは外科手術の場合、胸、首元など数か所を開け、肺にも影響が出ることが多い。しかしPDTなら食道も温存できまた、局所再発も治療できる。矢野先生は祖父が胃がんで苦しむのを見て医師を志した。その思いで今も患者が苦しむことのないがん治療を目指している。