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#312

旧和歌山県会議事堂ⅠⅡ

旧和歌山県会議事堂

明治31年(1898)に和歌山城の東側に建築された和歌山県会(現・県議会)の議事堂建築である。木造2階建一部平屋、瓦屋根、間口31m、奥行47m、大規模な建築物である。議事堂は正面の本館部、中央の議場部、背面の控室部からなり、議場内部は広い吹き抜け空間で2階に傍聴席を張り出し、その下を土間廊下としている。外観や細部は伝統的な和風意匠としながら、洋式の小屋組により議場の大空間を実現するなど近代的な技術も採用している。地方大工の技術的深化を示すものとして価値が高い。 現在は岩出市に移築されている。