特等展望!ヨーロッパ鉄道紀行

特等展望!ヨーロッパ鉄道紀行

  • トップページ
  • 作品一覧

放送内容

フランス:モンブランをめざして

アルプス山脈の最高峰・モンブラン。今回は、スイス西部・フランス国境の都市ジュネーブから、モンブランのふもとの町シャモニー、そしてさらに標高の高いモンタンヴェールへと向かいます。
旅の出発点、ジュネーブは今も昔も世界の中心都市のひとつ。街のシンボルともいえるサン=ピエール大聖堂は、かつて宗教改革家のカルヴァンが拠点とした場所でした。さらに、国際連盟の本部もこの地に置かれ、現在でも多くの国際機関がジュネーブを本拠地としています。
出発する駅は、レマン湖のほとりにあるオーヴィーヴ駅。ここから、南東方向に、スイスとの国境のアヌマッス駅まで向かいます。さまざまな路線に乗り換えることができるこの駅。レマン湖を経由してエヴィアンに至る路線や、フランスの高速鉄道TGVの始発駅となるブール駅行きの路線などが発着しています。
アヌマッス駅を発つと、モンブランを水源とするアルヴ川の美しい景色が広がります。このアルヴ渓谷を抜けると、斜面も険しくなり、いよいよモンブランが近づいてきます。
アルプスの山々を貫くトンネルをくぐっていくと、この路線の終点サン・ジェルヴェ・レバンに到着します。ここで、登山鉄道「モンブラン・エクスプレス」に乗り換え、勾配のきつい区間を1キロごとに90mのペースで登っていきます。標高450mまで登ると、いよいよモンブラン登山の入口・シャモニーに到着します。かつては農村だったこの地も、この路線の開通により多くの観光客が訪れるようになりました。
ここから、さらに標高の高いモンタンヴェール行きの電車に乗り換えます。ラックレール式のこの登山電車に乗れば、シャモニー一番の見どころ、「氷の海」と呼ばれるメール・ド・グラス氷河のそばを通過していきます。20分ほど乗車すれば、モンタンヴェールに辿りつきます。この地から幻想的なモンブランの風景を見渡すことができます。この夢のような景色を眺めながら、今回の旅も終わりを迎えます。