特等展望!ヨーロッパ鉄道紀行

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放送内容

ドイツ:ドレスデンからの二つの列車

ドイツ東部、チェコと国境を接するザクセン州の州都ドレスデン。
今回は、古くから鉄道の敷設が盛んだったこの地を起点とする2つの列車にのって、ドイツの鉄道の歴史を感じる旅に出かけます。
まず、ドレスデンから南西へ列車で約1時間半のところにある都市ケムニッツへと向かいます。この地は、エルツ山地の金属鉱山を背景に、古くから工業都市として発展してきました。ドレスデンとケムニッツを結ぶ鉄道路線が開通したのも、ザクセン王国の首都へこの地の資源などを運搬することが目的でした。1885年に建設が開始されたこの路線は、蛇行するエルベ川に沿って、200メートルもの高低差を乗り越えて敷設されていきました。それ以来、第2次世界大戦の際の大規模な爆撃など、紆余曲折を経ながらも増設、改良を重ね、ドイツの鉄道網は発達してきたのです。ケムニッツへと至るこの列車に乗れば、ドイツの鉄道敷設の長い歴史、そしてそこに携わった多くの人びとの想いを感じることができるでしょう。
次にドレスデンに戻って、エルベ川沿いを上り、チェコとの国境付近バート・シャンダウへと向かいます。この路線の見どころは、景勝地として名高い「ザクセンのスイス」。長年の地殻変動とその後の雨と水の浸食によって砂岩が削られてできたこの地には、奇妙な形の岩山が立ち並んでいます。岩と岩をつなぐ「バスタイ橋」を渡り、エルベ川に沿ってさらに進みバート・シャンダウへ。チェコとの国境、温泉保養地として有名なこの地で、今回の旅も終りを迎えます。