特等展望!ヨーロッパ鉄道紀行

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放送内容

ドイツ:ラーン渓谷の旅

ドイツ西部、古くからの河川交通の要衝・コブレンツ。今回は、長い歴史をもつこの地から、ライン川の支流のラーン川沿いに進み、有名なナッサウ家ゆかりの地・ディレンブルクへと旅します。
旅の出発地であるコブレンツは、ライン川、モーゼル川、ラーン川が交わる場所。古来より、水上輸送の要の町として発展してきました。町に遺された沢山のワイン樽を載せた船の像が、その繁栄の歴史を感じさせます。そして、鉄道輸送がメインになった今でも、この都市は交通の要。中央駅には、多くの列車が発着しています。今回はそれら多くの列車の中でも、景観の美しいラーン川をさかのぼる路線・ラーンタール線に乗ることにしましょう。
コブレンツを発ち、しばらくするとラーン渓谷が姿を現します。この地域には、もともと多くの鉱山がありました。かつては、小さな船で輸送していましたが、需要の拡大を受け、19世紀中頃に鉄道路線が敷設されました。そして今日、この路線は、貨物だけでなく、多くの乗客を運ぶ人びとに欠かせないものになっています。
リンブルクの町に到着すると、いよいよ旅も終盤。渓谷の穏やかな景色の中を走っていくと、「ラーンの真珠」と呼ばれる美しい町・ヴァイブルクや、ゲーテの代表作「若きウェルテルの悩み」の題材となったヴェッツラーなどを通過していくと、まもなく旅の終着点ディレンブルクに到着します。ナッサウ家のオラニエ公ウィレム1世が生まれた由緒正しきこのまちで、ラーン渓谷をたどる鉄道旅を終えることにしましょう。