奇跡のピアニスト 辻井伸行
「世界の人々に感動を与えるピアニストになりたい。」

ー生まれつき全盲のピアニスト・辻井伸行さんが昨年6月、世界最高峰の国際ピアノコンクール「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で日本人として初めて優勝するという快挙を達成。
コンクールでの優勝後、ロシア・ナショナル・フィルハーモニー交響楽団、ルール・ピアノ音楽祭、アスペン音楽祭、アメリカ・ツアーなど海外で数々の舞台を経験。海外の聴衆の耳に研かれ、異国の風土との出会いが、彼の感性を一層研ぎ澄ました。

BS朝日では、2010年11月6日、サントリーホールで行われた凱旋コンサートの模様を放送。「自分にとって絵は見えないもの。イメージをふくらませるのは大変だったが、辻井伸行にしか出せない展覧会の絵の音をだしたい。」中学生の頃、ロシアのピアニスト キーシンが演奏した「展覧会の絵」を聞き、その楽曲に魅せられ挑戦してみたかった、と思いを語る辻井氏。
ショパン、シューマン、リスト、自身の楽曲、総演奏時間が30分を超える難曲・ムソルグスキーの「展覧会の絵」などコンサートの模様をハイビジョン・5.1chサラウンドの臨場感あふれる映像でたっぷりとお届けする。

演奏曲目 ショパン 2つのノクターン 作品27 第7番嬰ハ短調 作品27の1 第8番変ニ長調 作品27の2 シューマン パピヨン作品2 リスト ため息(3つの演奏会用練習曲S144/R5 第3番変ニ長調) リゴレット・パラフレーズ S434/R267 ムソルグスキー 組曲「展覧会の絵」 1873年、ムソルグスキーの親友で建築家のヴィクトル・ハルトマンが亡くなった。 彼のデッサン・設計図などを集めた遺作展に出かけたムソルグスキーが、そこでの印象をもとにピアノ用の組曲「展覧会の絵」を作曲した。完成は1874年7月27日。 冒頭のプロムナードが何回か曲の合間に再現され、これは、ムソルグスキーが親友の死を悼んで絵をゆっくりと見て回る足取りと考えられているが、展覧会を見に来た人が歩く様子ともいわれている。 この曲をラヴェルがオーケストラ用に編曲。完成は1922年。現在では、オーケストラ/ピアノともに多くの人に愛される楽曲となった。 プロムナード グノームス プロムナード 古城 プロムナード チュイルリーの庭 ブイドロ プロムナード 卵のからをつけたひなの踊り サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ プロムナード リモージュの市場 カタコンブ 死せる言葉による死者への呼びかけ バーバ・ヤーガの小屋 キエフの大門 ほか
奇跡のピアニスト 辻井伸行
プロフィール

1988年9月13日東京に生まれる。生まれてすぐに全盲と判明するが、音に対する感覚が非常に敏感であった。1歳3ヵ月でピアノを弾き始め、4歳から正式に習い始める。
1999年、全国PTNAピアノコンペティションD級で金賞受賞。テレビ朝日「ニュースステーション」で、天才少年ピアニストとして紹介される。アメリカ・カーネギーホール、ロシア・モスクワ音楽院ホール等で演奏するなど、国際的な場でも活躍。フランスでは佐渡裕指揮、ラムルー管弦楽団と共演し高い評価を受ける。
17歳の時、史上最年少でポーランドの「ショパンコンクール」に出場、批評家賞を受賞。
2007年10月、エイベックス・クラシックスよりCDデビュー。
2009年6月、アメリカ・テキサス州で開催された、世界最高峰のピアノコンクール「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で、日本人として初めて優勝、名実共に世界的なピアニストとして認められる。