完成から300年 華麗なる世界遺産 ヴェルサイユ宮殿と庭園

完成から300年 華麗なる世界遺産 ヴェルサイユ宮殿と庭園

番組概要

ヴェルサイユ宮殿は1662年に、ルイ14世が着工し、莫大の費用と49年の歳月を費やして1711年に完成した絢爛豪華な宮殿。

フランスでのユネスコ世界遺産登録1号となるほど文化遺産として高く評価され、中でも有名な鏡の回廊がちょうど2年前に修復が終わり美しく蘇りました。

番組は宮殿と庭園の2部構成となっており、ハイビジョンの美しい映像を見ながら、ヴェルサイユ宮殿の館長及び内部に精通した各部門の専門職員が宮殿の建物と内部の案内をします。その他膨大なコレクションの修理、広大な庭園の管理・作業に従事している人々、世界最大級の大噴水のウォーターシステムを管理している人々などの活動も紹介します。

みどころ

【鏡の回廊】

世界で絶大な権勢を誇り、太陽王とも呼ばれたルイ14世が最も誇りとしたヴェルサイユ宮殿の中枢。全長73メートル、丸天井に描かれたル・ブランの作品がルイ14世の戴冠以来成し遂げた偉業を物語っている。当時、鏡の製造が出来るのはヴェニスだけであったが、密かにその製造技術を入手、フランスの技術の高さを世に知らしめることとなった。

【国王の大居室】

太陽系の7つの惑星のように、太陽を示す「アポロンの間」を中心として各惑星にちなんだ名前の部屋が並べられている。「ヘラクレスの間」や「豊饒の間」、「ヴィーナスの間」。そして、ルイ14世が夜な夜なビリヤードに興じたという「ディアナの間」、宮廷バレエの会場となった「マルスの間」、煌びやかに彩られた「メリクリウスの間」などがあり、中心となる「アポロンの間」は、国王の大居室の中でも最も豪華で、王の玉座もこの部屋に置かれた。

【ヴェルサイユ宮殿の庭園】

約40年をかけて完成したフランス式庭園の最高傑作。幾何学模様を特色とするフランス式庭園の代表的存在である。番組では、この庭園の外観だけでなく、有名なオレンジ園の維持管理に携わる人々、美しい噴水を支える送水システムなども紹介する。

【大トリアノン・小トリアノン】

大トリアノンは、ルイ14世がヴェルサイユ宮殿の公式行事から離れて政務を取った宮殿。また、ナポレオンが好んで使用した宮殿でもあり、ナポレオン縁の調度品が展示してある。アームチェアー、ソファなどは当時のままで保存されている貴重文化財である。
小トリアノンはヴェルサイユ宮殿の庭園の中にあり、ルイ15世が公妾ポンパドール夫人のために建てた小宮殿。ルイ15世の死後、ルイ16世の王妃マリー・アントワネットは、フランス様式の庭園を取り壊し、英国式庭園に変えた。