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2014年7月30日

「宙を切り裂く純朴王子(サムライ)」体操選手 白井健三(しらい けんぞう)[1]

圧倒的なひねりの速さを武器に17歳で世界選手権優勝(床)を果たした白井健三。「気が付いたら体操をしていた」という白井は、父が作った体操クラブでその技術を磨いた。4回ひねりが出来たのはなんと中学生の時。「身体が小さかったから縦の回転より、ひねりの方が向いていた」。中学3年で出場した全日本種目別選手権「床」で準優勝し、史上最年少で世界選手権の舞台に立った。いよいよ世界を舞台にした白井の戦いがはじまった。

白井 健三(しらい けんぞう)

1996年8月24日、神奈川県横浜市出身。実兄2人が体操をしていたため、自身も3歳より始める。小学校3年の時に両親が設立した鶴見ジュニア体操クラブに入り、本格的に体操競技に取り組み始める。
2011年、横浜市立寺尾中学校3年時に全日本体操競技個人種目別選手権大会に出場、床運動にて2位に食い込んで注目を集めた。
2012年、神奈川県立岸根高等学校に入学。その年に福建省莆田市(中国)で開催された第5回アジア体操競技選手権では16歳ながら日本代表に選出され、男子種目別床運動で15.225点をマークして優勝を飾った。
2013年、第67回全日本体操競技団体・種目別選手権大会 男子種目別の床運動では第一人者の内村航平や加藤凌平らが欠場する中、F難度の後方宙返り4回ひねりを決めるなど、計22.5回ものひねりを入れた構成をやってのけ、15.900点(Dスコア7.3)をマークして優勝。内村や加藤も驚くほど高いひねりの技術をこの大会で見せ、第44回アントウェルペン世界体操選手権(ベルギー)日本代表に選出された。内村は「ひねりすぎて気持ち悪い」と高く評価している。
10月の世界体操選手権の種目別予選では、床運動で新技「後方宙返り4回ひねり」と「前方伸身宙返り3回ひねり」を、跳馬でも新技「伸身ユルチェンコ3回ひねり」を成功させ、国際体操連盟よりそれぞれ「シライ」「シライ2」「シライ/キムヒフン」と命名された。10月5日に行われた種目別の床運動決勝では16.000点をマークし、金メダルを獲得した。この驚異的な成績から国内では「ひねり王子」、海外では"Mister Twist"と賞賛され、一躍注目を集めた。
当初は大会期間中に「シライ」「シライ/キム・ヒフン」については命名が決定していたが、大会後の2013年10月25日に世界選手権大会で披露した「前方伸身宙返り3回ひねり」(F難度)について国際体操連盟の審議により「主要国際大会で初めて成功したと認められる」と判定し、この技を「シライⅡ(ツー)」とすることが決まった。