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#164

我孫子を愛した文化人の館
~杉村楚人冠邸と旧村川別荘~

今回の旅は、千葉県我孫子市。我孫子市は武者小路実篤や志賀直哉など、多くの文人や芸術家が居を構えた町として知られています。そこで番組では、この町にゆかりある2軒の文人宅をご紹介。1軒目は、明治末期から昭和前期にかけてジャーナリストとして活躍した「杉村楚人冠」の邸宅。建築家・下田菊太郎の設計により、大正13年に建てられました。ところが杉村は、下田の設計に不満を覚えたため、完成後に増改築を繰り返し、現在のユニークな和洋折衷様式としています。2軒目は西洋史学者である「村川堅固」の別荘。大正10年に我孫子宿本陣の離れを移築して主屋としました。その後昭和初期、東京帝国大学教授として朝鮮半島の学術調査に携わっていた村川は、朝鮮風と言われる銅板葺きの新館を増築しています。新館に設けられた大きな出窓からは、眼下に広がる手賀沼や、遥か富士山までを見渡すことが出来ました。当時、風光明媚な手賀沼周辺には多くの別荘が建ち並んでいましたが、戦後の宅地化とともにそのほとんどが姿を消しています。同時期にこの地で過ごした杉村楚人冠と村川堅固の邸宅は、手賀沼の自然に魅せられた文化人の生活ぶりを物語る極めて貴重な建物です。

取材先情報

我孫子市杉村楚人冠記念館
千葉県我孫子市緑2-5-5 TEL:04-7182-8578
開館時間:午前9時から午後4時30分まで(入館は午後4時まで)
休館日:毎週月曜日(月曜が休日の場合は直後の平日)
    12月29日から1月3日
    ※資料の整理・保全のため、臨時に休館することがあります。 
料金:一般300円 高校生・大学生200円(団体20人以上2割引)
   中学生以下無料
   ※邸園のみ見学は無料
交通:JR常磐線・成田線我孫子駅 南口下車徒歩9分
   東京方面から JR常磐線快速利用 上野から 34分 北千住から 23分
   成田方面から JR成田線利用 成田から 43分
駐車場:周辺の道路は大変狭くなっておりますので、
    車での進入はご遠慮ください。駐車場はありません。
その他:杉村楚人冠の旧邸をそのまま利用しているため、館内に段差があります。
    介助の必要な方はあらかじめご連絡ください。
    また、車いすをご利用の方はあらかじめお問い合わせください。
    楚人冠資料は調査・研究の目的に限り、所定の手続きを経て
    閲覧できます。資料により、実物・マイクロフィルム・写真の
    いずれかでの閲覧となります。検索・閲覧をご希望の方は、
    あらかじめお問い合わせください。

旧村川別荘
千葉県我孫子市寿2-27-9
TEL:04-7185-1583(我孫子市教育委員会 文化・スポーツ課)
開荘時間:午前9時から午後4時(入場は午後3時30分まで)
開荘日:火曜日から日曜日(月曜日、年末年始は閉館。
    ただし、月曜日が祝日の場合は、次の平日が閉館)
    ※学校行事で来館する場合は、開館日、開館時間は応相談。 
料金:入場無料
交通:我孫子駅南口より徒歩25分
   我孫子駅南口よりバス10分、停留所「市役所」下車徒歩5分
駐車場:駐車場はありません。

※上記以外の情報については、公開出来ません。