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#196

蘇った「旧吉田茂邸」
~再建された吉田五十八の名建築~

今回は神奈川県大磯町に建つ「旧吉田茂邸」を訪ねます。平成21年に起きた原因不明の火災で大部分を焼失した吉田邸ですが、再建を願う声の高まりを受けて、平成28年に復元工事が完成。翌29年から一般公開されました。もともと敷地には養父の別邸が建てられていましたが、昭和20年から吉田茂が本邸として使用しています。戦前・戦後を通じて幾度かの増改築が施された吉田邸の中で、昭和22年に新設した応接間棟、そして昭和30年代後半に増改築した新館や玄関ホール、食堂などが今回復元されました。応接間棟以外の大部分は、近代数寄屋建築の創始者として名高い建築家・吉田五十八の設計による増改築で、吉田茂が自邸を外国の要人が宿泊できる迎賓館にしたいとの思いから依頼しました。伝統的な数寄屋造りとモダニズム建築の融合を確立させた五十八流の世界観が随所に見られますが、アイゼンハワー大統領のゲストルームを意図して造ったとされる新館2階の「金の間」「銀の間」には、施主の使用意図を考慮して日本的な風情を強く打ち出しています。吉田茂と吉田五十八。政界と建築界の2人の巨人が付加価値を高める旧吉田茂邸の復元は、戦後の貴重な歴史を繋いでいます。

取材先情報

・旧吉田茂邸(大磯町郷土資料館別館)
神奈川県中郡大磯町西小磯418(県立大磯城山公園内)
TEL:0463-61-4700(大磯町郷土資料館)
開館時間:午前9時から午後4時30分まで(入館は午後4時まで)
休館日:毎週月曜日(祝日又は休日にあたる場合は開館し、翌日休館)、毎月1日、年末年始(12月29日~1月4日)
※休館日であっても、全館貸出等の利用が可能です。
観覧料:一般500円(450円)中・高校生200円(150円)
※カッコ内は20名以上の団体料金です。
※障がい者手帳の提示があった場合、障がい者と介護者1名は無料です。
※中・高校生の方は学生証の提示をお願いいたします。
交通:JR東海道線「大磯駅」下車
徒歩:約30分(約2キロメートル)
バス:「二宮駅行」・「湘南大磯住宅行」城山公園前下車徒歩5分
駐車場:旧吉田茂邸は県立大磯城山公園内にあります。当館にお越しの際は、公園の駐車場をご利用ください。駐車場についての詳細は、大磯城山公園公式サイトをご覧ください。バスで駐車場を利用する場合には、事前予約が必要です。予約方法についても大磯城山公園公式サイトをご覧ください。

※上記以外の情報については、公開出来ません。