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#205

洋館が誘う おとぎの世界
~文豪・山本有三が暮らした三鷹の家~

今回は東京・三鷹の「山本有三記念館」を訪ねます。三鷹界隈には、かつて太宰治や武者小路実篤など多くの文豪たちが居を構えていました。そんな環境に残る山本有三記念館は、「路傍の石」で知られる作家・山本有三が、昭和11年から21年まで家族と暮らした洋館です。もともとは実業家で教育者の清田龍之助という人物が大正15年ごろに建てた家でしたが、静かな環境を目に留めた有三が自宅として購入しました。現在は三鷹市が所有し、有三の業績を紹介する記念館として一般に公開されています。建物の特徴は何と言ってもそのユニークな外観。ヨーロッパの民家にモダニズムデザインを融合させたかのようなフォルムは、まるでおとぎの国から抜け出てきたかのようです。チューダー風を基調とした内部には、施主である清田の父親が牧師だったこともあり、教会風の意匠も盛り込んでいます。さらに和室やロマネスク風の部屋まであり、しかも全体を破たん無くまとめているのです。おそらく当時の建築界に精通した一流建築家の作品だと思われますが、残念ながら今のところ人物は特定されていません。様々な様式が盛り込まれた山本有三記念館は、まさにメルヘンチックな名建築です。

取材先情報

■三鷹市山本有三記念館
東京都三鷹市下連雀2-12-27
TEL:0422-42-6233
営業時間:午前9時30分~午後5時
休館日:月曜日、年末年始(12月29日~1月4日)
※ただし、月曜日が休日の場合は開館し、その翌日と翌々日休館
入館料:300円(20名以上の団体200円)年間パスポート料1,000円
交通:
【電車】
JR中央線「三鷹駅」南口より徒歩12分
JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺駅」南口(公園口)より徒歩20分
【バス】
三鷹駅南口より みたかシティバス「むらさき橋」下車徒歩2分
吉祥寺駅南口より 小田急バス「万助橋」下車徒歩5分
【駐車場・駐輪場】
駐車・駐輪スペースに限りがあるため、なるべく公共交通機関などをご利用ください。

※上記以外の情報については、公開出来ません。