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#213

巨匠・遠藤新の設計した“森の学園”
~東京・東久留米「自由学園」~

今回は東京都東久留米市の「自由学園南沢キャンパス」を訪ねます。自由学園は大正10年、ジャーナリストの羽仁吉一・もと子夫妻が東京池袋に創設した学校です。設計を担当したのは20世紀を代表する建築家、フランク・ロイド・ライトと愛弟子の遠藤新。現在は「明日館」として国の重要文化財に指定されています。その後池袋の校舎は生徒数の増加によって手狭になり、東久留米の豊かな自然の中にキャンパスを移転します。それが今回拝見する南沢キャンパスです。もともと女子学校として創立した自由学園ですが、移転後は教育の範囲を広げ、男子部や幼稚園、さらに大学部も開設し、森に囲まれた広大な敷地内に各学部の校舎が“コの字”のように配置されています。設計を担当したのは、明日館に引き続き遠藤新。かねてより師匠であるライトと共に、羽仁夫妻の教育理念に深く共鳴していた新は、目的や用途に合わせた合理的な校舎を造り上げました。自然と融合させたライトの有機的手法は継承しつつ、より和の要素を加えるなど、新独自の造形も盛り込んでいます。その後、記念図書館などの増築は、新の次男・遠藤楽が手がけました。自由学園南沢キャンパスの校舎は、教育理念を支える名建築です。

取材先情報

・自由学園(南沢キャンパス)
東京都東久留米市学園町 1-8-15
TEL:042-422-3111(代表)
交通: 西武池袋線ひばりケ丘駅下車 南口より自由学園正門まで徒歩8分

◇キャンパスの見学について
自由学園は、幼稚園から大学部までの一貫教育をしている学校です。セキュリティの関係で、一般の方々には下記の機会にキャンパスをご覧いただくようお願いしています。

※2020年度は、新型コロナウィルス感染予防のため、
下記のイベントは中止が決まりました。
イベントの開催については、自由学園のホームページでご確認ください。

・「自由学園南沢フェスティバル」
毎年5月に開催。自由参加のイベントで、キャンパス内を比較的自由にご覧いただけます。ご家族連れなど、毎年多数の方がいらっしゃいます。
・「歴史的建造物見学会」年2回ほど
5月・9月頃に開催。要事前申込。遠藤新設計の東京都選定歴史的建造物を中心に、キャンパスをご案内します。
・その他の公開行事・イベント

事前に自由学園のWEBサイトにご案内を掲載します。開催時期等を変更する場合がございますので、ご確認の上どうぞお越しください。