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#222

修善寺で煌めく“天平の宿” ~日本画の巨匠・安田靫彦が造った「新井旅館」~

今回は静岡県伊豆市の「新井旅館」を訪ねます。新井旅館は創業明治5年という歴史を誇る老舗旅館です。現存する最も古い建物は、明治14年に建てられた「青州楼」。ユニークな6角形の望楼を持つ3階建ての擬洋風建物は、今も修善寺のランドマーク的な存在となっています。現在の新井旅館の姿が完成したのは、3代目主人・相原寛太郎の時代。寛太郎は、もともと画家を目指して東京美術学校(現・東京藝術大学)に進んだという経歴を持っていたため、横山大観をはじめとした多くの芸術家仲間が宿泊するようになりました。その中の一人に、美術学校の後輩にあたる日本画の巨匠・安田靫彦がいました。寛太郎は安田靫彦に宿泊棟の新築を依頼。快く引き受けた安田画伯は、宇治の平等院や、厳島神社を模した設計を施します。中庭に面した「渡りの橋」に立つと、古の世界にタイムスリップしたかのような美しさに包まれます。中でも圧巻なのが「天平風呂」。天平文化の世界を壮大な浴室で再現しています。彼の細部にわたるこだわりぶりには、古い日本建築に対する造詣の深さもうかがえます。巨匠の美学をふんだんに盛り込んだ新井旅館は、まさに“天平の宿”の趣を醸し出す名旅館です。

取材先情報

・新井旅館
静岡県伊豆市修善寺970 TEL:0558-72-2007
宿泊…チェックイン午後3時 チェックアウト午前11時
日帰り昼食…チェックイン午前11時30分 チェックアウト午後3時
日帰り夕食…チェックイン午後4時 チェックアウト午後8時30分
*プランによって異なる場合がございます
*日帰り昼食は3日前までに要予約

交通機関
電車:・新幹線(こだま号)
    東京から三島1時間
    名古屋から三島1時間40分
    新大阪から三島3時間
   ・直通L特急(踊り子号)
    東京から修善寺2時間
   ・伊豆箱根鉄道
    三島から修善寺30分
バス:・伊豆箱根バス
   ・東海バス
    修善寺駅から修善寺温泉10分
徒歩:修善寺温泉より徒歩3分
   修善寺温泉の中心街(修禅寺・独鈷の湯の側)

車:・東名高速道路を東京から沼津I.C.1時間10分
          名古屋から沼津I.C.2時間10分
  ・伊豆縦貫道で沼津I.C.から修善寺30分
   一般道路で熱海から修善寺50分
   小田原から修善寺1時間30分
   修善寺温泉の中心街(修禅寺・独鈷の湯の側)
   (送迎サービスは行なっておりません)
  駐車場:40台(無料)