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#234

世界的巨匠が残した芦屋の豪邸
~F.L.ライト設計による「ヨドコウ迎賓館」~

今回は、兵庫県芦屋市に建つ「ヨドコウ迎賓館」を訪ねます。この家を設計したのは“世界3大建築家”の一人と称される、巨匠フランク・ロイド・ライトです。施主は、造り酒屋を経営する実業家・山邑太左衛門。その山邑の別荘として大正13年に造られました。建物は昭和22年に淀川製鋼所の社長宅となり、現在はヨドコウ迎賓館として一般に公開されています。昭和49年には、鉄筋コンクリート造の住宅として初めて、国の重要文化財に指定されました。設計当時ライトは、帝国ホテルなどの建築を抱えていましたが、基本設計を完成させた後帰国を余儀なくされ、実施設計は愛弟子の遠藤新と、同僚の南信によって行われました。ライト建築の特徴は、自然と一体となった“有機的建築”。六甲山の中腹に広がる芦屋の傾斜地を見事に設計に生かし、まさに地形に溶け込むかのような佇まいを見せています。連続した幾何学模様を彫り込んだ大谷石の柱と壁、のびやかに張り出した庇や水平ラインを強調したフォルムなど、一目でライト建築だと分かる姿が際立ちます。こだわりのデザインと生活のしやすさを両立させたヨドコウ迎賓館は、巨匠F.L.ライトが日本に残した貴重な傑作です。

取材先情報

・ヨドコウ迎賓館
兵庫県芦屋市山手町3-10  TEL:0797-38-1720
開館日:水・土・日曜日と祝日
※イベント期間中は異なる場合がありますので、
ヨドコウ迎賓館ホームページの開館カレンダーをご確認ください。
開館時間:午前10時~午後4時(入館は午後3時30分まで)
入館料:大人 500円
小・中・高生200円
シニア(65歳以上 ※要証明)400円
※年齢を確認できる証明書(運転免許証など)をご提示ください。
交通:阪急神戸本線「芦屋川駅」下車北へ徒歩10分
駐車場:乗用車7台、中型バス2台まで駐車可
※中・大型バスでの駐車場の利用をご希望の方は、
スペースの都合上事前にご連絡をお願いいたします。