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#259

現役で住む 土佐藩士ゆかりの田舎家
~神奈川県藤沢市「橐駝庵(たくだあん)」~

今回は神奈川県藤沢市の「福岡家住宅橐駝庵」を訪ねます。橐駝庵は土佐藩出身の政治家・福岡孝弟の三男・秀熊が、江戸期の古民家3棟を解体・移築して、大正5年に建てた田舎家です。
辻堂海岸近くの住宅街に突如現れる茅葺の屋根。100年ぶりに葺き替えたというその家は、今も孝弟の御子孫が暮らしながら維持しています。まさに日本の民家という佇まいですが、ひとたび客間に入ると、そこは小屋組が露わになった山小屋風の洋室。隣の和室には、煤竹を詰め打ちにした天井と、珍しいアカシヤの床柱が訪問客の目を奪います。「五か条のご誓文」の起草者の一人である福岡孝弟が度々訪れたこの田舎家には、土佐藩士の系譜が今もそのまま生き続けています。
 
案内人:小沢朝江(東海大学工学部教授)

取材先情報

・福岡家住宅橐駝庵
※個人宅につき一般公開はしておりません。