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#275

伝統美と現代性の数寄屋芸術
~名古屋「八勝館」昭和編~

今回は名古屋市昭和区の「八勝館」。その中で昭和期に造られた建物を巡ります。日本を代表する名料亭・八勝館の名をさらに高めたのは、建築家で茶室研究者でもある堀口捨己が手掛けた増築部分にあります。中でも「御幸の間」は、伝統的な日本建築の美しさをベースにして、モダニズムの合理性を融合させた堀口の代表的な作品です。広間に張り出した月見台から望む美しい庭の景観は、まさに日本建築のエッセンスでもある“内と外の連続した世界観”を創出しています。一方、そんな日本美を損ねないようにモダンな照明を組み込むなど、あくまで日本建築美を熟知した上で現代性を加味しています。その他「残月の間」や「桜の間」など見どころ満載。伝統美と現代性を融合させた堀口捨己の八勝館は、現代の数寄屋芸術ともいえる名建築です。
 
案内人:小沢朝江(東海大学工学部教授)

取材先情報

・八勝館
愛知県名古屋市昭和区広路町石坂29番地 TEL:052-831-1585
【営業日時】
 ・午前11時45分から午後3時
 ・午後 5時45分から午後9時
 ・毎週水曜日、お盆、お正月は休業
  *水曜日:20名様以上の場合はご予約を検討致しますのでご相談ください
  *別途月により振り替え休日があります。
   詳細はホームページをご覧ください
【アクセス】
〔電車〕・名古屋駅より
     1.地下鉄東山線にて「伏見駅」乗換、地下鉄鶴舞線「八事駅」下車
      4番出口から徒歩3分
     2.地下鉄桜通線にて「桜山駅」下車、3番出口から当館まで
      タクシーで約10分
    ・中部国際空港より
     3.名鉄 常滑・空港線にて「金山駅」乗換、地下鉄名城線「八事駅」
      下車、4番出口から徒歩3分
〔お車〕・関東方面よりお越しの方
     1.東名高速道路「名古屋IC」→名二環「植田」から約20分
    ・関西方面よりお越しの方
     1.新名神高速道路→東名阪自動車道→名古屋高速「四谷」から約10分
      *駐車場には限りがございますので、できる限り公共交通機関をご利用ください。
〔タクシー〕名古屋駅から30分