明日の日本へメッセージ ~東日本大震災から一年~

明日の日本へメッセージ ~東日本大震災から一年~

番組概要

2011年3月11日、日本観測史上最大の巨大地震が東日本を襲い、東北地方を中心に甚大な被害をもたらしました。多くの命が奪われ、生き残った人々の心にも深刻なダメージを与えました。
そしてこの地震は、被災者以外の多くの人々にも意識の変革をもたらしました。震災直後から様々な支援が各方面から寄せられ、私たちは「絆」を再確認することになりました。

まもなく震災から一年となる2月16日、東京・有楽町の朝日ホールで朝日復興フォーラム「明日の日本へメッセージ」が開催されました。各界のリーダーが集まり、被災地、そして日本全体を元気にするためにはどうすればいいか、講演や討論を行いました。
米国タイム誌の2011年度「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた医師の菅野武氏は、震災発生時、宮城県南三陸町の公立志津川病院で患者を津波から逃れさせるため同院の最上階に避難させ、2日後に患者全員が自衛隊のヘリで救出されるまで医療行為を続けた体験を生々しく語りました。
また、元はやぶさプロジェクトマネージャでJAXA教授の川口淳一郎氏は、幾多の困難を乗り越えながらも成功へと導いた世界初のプロジェクトを紹介しつつ、科学技術が日本の再生や未来に果たす役割について語りました。 番組ではこの2人の講演を中心にフォーラムの模様を紹介し、私たちがこれからの日本に何ができるのかを問いかけます。

出演者

菅野武(医師)
宮城県仙台市出身。自治医科大学卒業。2011年4月より東北大学大学院医学系研究科博士課程在籍。宮城県南三陸町の町立病院、公立志津川病院に勤務中、東日本大震災に遭遇。患者を津波から逃れさせるため同院の最上階に避難させ、2日後に患者全員が自衛隊のヘリで救出されるまで医療行為を続けた。米国タイム誌の2011年度「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。著書に「寄り添い支える 公立志津川病院 若き内科医の3・11」。

川口淳一郎
(JAXA教授「元はやぶさプロジェクトマネージャ」)
青森県出身。1983年東京大学大学院工学系研究科航空学専攻博士課程修了、工学博士。同年旧文部省宇宙科学研究所助手、1988年助教授、2000年教授。独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)宇宙航行システム研究系教授、研究主幹、月・惑星探査プログラムグループプログラムディレクタ。

南川秀樹(環境事務次官)
増田寛也(野村総合研究所顧問・元総務相・前岩手県知事)
平田オリザ(劇作家・朝日新聞ニッポン前へ委員会)
若宮啓文(朝日新聞社主筆)
磯崎功典(キリンホールディングス株式会社常務取締役)
後藤孝櫻(社団法人日本共済協会専務理事)

ナレーション:大森章督