BS朝日

バックナンバー

純情に惚れる

ホントの愛!? ドナーの記憶!? “セルラーメモリー”が引き起こすロマンチックラブストーリー

 非情な企業ハンターと、彼の秘書となった女性が繰り広げる恋模様にときめく「純情に惚れる」。彼らの恋や会社乗っ取りを巡る攻防の行方を大きく左右するのが“セルラーメモリー(細胞記憶)”という要素です。
 
 重い心臓病で余命を宣告された企業買収家のミノは、ひき逃げされて命を落とした刑事ドンウクの心臓を移植されます。すると、冷徹で配慮のなかった彼が、ドンウクを思わせるような優しく温かな人物へと変わっていきます。そして、ドンウクの婚約者だった秘書のスンジョンに恋するようになるのです。術後、不思議な夢を見るようになり、突然わけもなく涙したり、果てはスンジョンを見ると動悸が止まらなくなったりするミノが、そんな自分の変化に戸惑う様子は微笑ましさ満点。
 
 こうした、ドナーの生前の記憶や性格を受け継ぐという“セルラーメモリー”は医学的には認められていませんが、ドラマや映画ではこれまで度々使われてきたモチーフです。例えば、心臓移植を受けた女性がドナーの恋人だった男性と恋に落ちる「夏の香り」をはじめ、何者かに殺された被害者の角膜を移植された女性がヒロインの、手塚治虫原作の日本映画「瞳の中の訪問者」といった作品があります。
 
 ロマンチックなラブストーリーでもミステリーサスペンスでも、物語を盛り上げる絶妙な効果をもたらすこの設定。ミノとスンジョンの恋模様だけでなく、ドンウクの死に隠された真相解明にも一役買うことになって、ドキドキとハラハラがどんどん高まっていきます。見ているうちに、もしかしたら細胞の記憶って本当にあるかも、なんて思えてくることでしょう。