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凍てついた愛

すべては、我が子を守るため――。最強コンビが手がける沼落ち必至の衝撃作

 中学生が校舎の屋上から転落した事件をきっかけに、絶望を乗り越えて真相を追う家族と、加害者と目される同級生たち、我が子を守ろうとする親たちのエゴを描いた「凍てついた愛」。そこで浮き彫りになるのは、嘘、裏切り、嫉妬が渦巻く醜い現実社会の縮図です。回を重ねるごとに先の読めない展開と濃密な人間ドラマにぐいぐい引き込まれていきます。
 
 それもそのはず、脚本、演出を手掛けたのは韓国ドラマ史に残る<復讐3部作>=「復活」「魔王」「サメ~愛の黙示録~」で多くの視聴者をドラマ廃人の沼に引きずり込んだキム・ジウ(脚本)とパク・チャンホン(演出)のゴールデンコンビ。名作「記憶~愛する人へ~」では若年性アルツハイマーになった中年弁護士の人生のやり直しをテーマにしており、今回のようなヒューマンドラマとサスペンスが絶妙にミックスされた作品は、このコンビの真骨頂といえるでしょう。
 
 いじめの隠蔽、ママ友同士の冷ややかな世界、親子の葛藤…と聞くと、重苦しい印象を持たれるかもしれませんが、そればかりではありません。困難に負けず明るく元気づけてくれるキャラクターも登場しますし、誇張された親たちのコミカルな描写などもあり、見ごたえたっぷり。スタッフから“ジウ神様”と呼ばれる脚本家の腕の確かさにうならされながら、最後まで面白く見ることができます。
 
 キャスティングの中では、転落した中学生を演じる名子役ナム・ダルムに注目! 意識不明で病院のベッドで寝ている姿がほとんどなのに、その清らかな存在感はドラマの原題の「美しい世界」を体現しているよう。ドラマファンを自認する方にこそ、是非見ていただきたい衝撃作です。