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天気がよければ会いにゆきます

心に暖かな火が灯される…。美しい自然とともに描かれるヒーリングロマンス

 江原道の田舎町を舞台にした「天気がよければ会いにゆきます」は、美しい自然を背景に登場人物の心の移ろいが細やかに描かれたヒーリングロマンス。心に傷を負った男女が愛し合い、互いを理解し寄り添い合うことで過去を克服していく姿を温かく見つめた作品です。
 
 仕事を辞めてソウルから田舎へと戻ってきたヘウォンと、地元で小さな書店を営む同級生のウンソプ。それぞれつらい過去に縛られた2人が10年ぶりに再会し、ためらいつつもそっと歩み寄り、恋を始めようとする様子にときめきを感じずにはいられません。高校時代から秘かにヘウォンに片想いしていたウンソプは、非公開のブログで彼女への想いを綴っています。それはまるで投函されることのないラブレターのようにロマンチック。不器用なのはウンソプだけではなく、ヘウォンも感情表現が苦手です。
 
 そんなぎこちない彼らの恋は、静かな田園の冬景色の中で繰り広げられていきます。積みわらが点在する刈り取られた田んぼ、2人が歩く雪が降り積もった未舗装の田舎道、ウンソプの書店で赤々と燃えるストーブといった、懐かしさに満ちた風景が2人の恋を応援しているようです。
 
 やがて、長かった寒い冬もいつか終わりを迎えます。春へと季節が移り変わる中、ヘウォンとウンソプの苦しみも雪が溶けるように少しずつ消えていきます。周囲の人々のさりげない優しさや気遣いにも癒やされる2人。ゆったりした時間の流れに身を任せ、彼らを見守っていくうちに、心にぽっと暖かな火が灯されたような気になってきます。