わがままなオレ様トップスターと、純粋な島娘の微笑ましい恋を描いた「トップスター・ユベク〜同居人はオレ様男子〜」。初めはいがみ合っていた２人が徐々に心を通わせて、恋が進展？ というところにライバルが登場し、ヒロインをめぐる三角関係が始まる、というラブコメの王道の展開が楽しめます。
　
　傲慢な振る舞いで炎上したスターのユベクが、自粛のために離れ小島に送られて出会うガンスンは、都会ではまず見ない素朴な娘。水と油のような男女に恋が芽生える話は、これまでにも多く描かれてきましたが、２人の場合大きく違うのは、本人たちの性格よりもその暮らしぶり。都会でトップスターとしての生活を送っていたユベクと、何もない離島で自然に囲まれて育ったガンスン。同じ国とは思えない環境で過ごしていた彼らが、島で一緒に過ごすうちに少しずつ距離を縮めていく過程はときめきいっぱいです。
　
　孤独でささくれ立ったユベクの心を癒すのは、青い海や緑豊かな島の美しい風景だけでなく、素直で飾らないガンスンであることは言うまでもありません。ガンスンもユベクの寂しい心に触れて、彼が気になり始めます。そこに現れるのが、ガンスンの幼なじみマドルです。島を出て遠洋漁業の船の船長として働く彼は、ガンスンにとっては兄のような存在。でも、マドルのほうは彼女に対する真剣な想いを胸に、島に戻ってきます。ガンスンを巡る２人の男たちの恋の駆け引きは幼稚なところもあるものの、それぞれ彼女への深い愛情が感じられて、どちらも応援したくなってしまいます。無邪気な笑顔が可愛いガンスンは、案外罪なオンナなのかもしれませんね。