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#311

賀来千香子(女優)

ゲスト×インタビュアー
賀来千香子(女優)×森下康樹(編集者)

1961年生まれ、東京都世田谷区出身。中学・高校でバドミントン部のキャプテンを務めていた賀来は、後輩たちの憧れの的だった。バレンタインにはたくさんの女子生徒たちからチョコレートをもらい、何日にも分けて持ち帰るほど。そんな彼女が芸能界へ入ったきっかけは、表参道でのスカウトだった。高校1年生のある日、母親との買い物中に8回もスカウトに声をかけられたという。その8人目の女性に連絡先を教えたことが、デビューへとつながった。
高校3年生の時、短大進学が決まり、晴れてアルバイトが解禁された賀来は、スカウトされた女性に連絡し、アルバイト感覚でモデル業を始める。しかし、モデルのアルバイトに両親は大反対。この時、両親の理解を得るために交わした3つの約束とは? モデルで頭角を現し始めた賀来だったが、立木義浩氏や浅井愼平氏、篠山紀信氏など、当代きっての名カメラマンたちとの仕事が、賀来にさらなるプロ意識を植え付けていった。
1982年には、テレビドラマ「白き牡丹に」で女優デビュー。当時、モデルから女優への転身は珍しいことだった。
1984年、舞台「黒蜥蜴(くろとかげ)」に出演。主演の坂東玉三郎氏に薫陶を受け、女優として同じ世界で生きて行きたいと決意を新たにしたという。その後、「男女7人夏物語」など、数々の大ヒットドラマに出演し、人気女優への階段を駆け上がった。
1992年にはドラマ「ずっとあなたが好きだった」で、佐野史郎演じるマザコン夫に翻弄(ほんろう)される妻を演じ、ドラマは一大ブームを巻き起こした。
今、賀来が最も力を注いでいるのが、2008年から9度にわたって出演している舞台「細雪」だ。3月4日に明治座で幕を開ける今年の公演では、長女・鶴子を初めて演じる。これまで鶴子は、淡島千景や佐久間良子、大空眞弓、高橋惠子といった数々の名女優たちが演じてきた。3月4日の初日で通算1500回の上演を迎えるという「細雪」。この舞台に関わった多くの人々の思いを背負い、大舞台に上がる賀来の覚悟とは? そして、家業ののれんを守り、格式を重んじる鶴子を、賀来はどう演じようとしているのか?
インタビュアーは、編集者・森下康樹。舞台初日を間近に控えた張り詰めた緊張感の中、森下が賀来の本音を鋭く引き出していく!