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#454

羽佐間道夫(声優・ナレーター)

ゲスト×インタビュアー
羽佐間道夫(声優・ナレーター)× 小島慶子(タレント、エッセイスト)

1933年、東京都生まれ。父親の仕事で、少年時代を熊本の炭鉱町で過ごす。当時の父親の姿がきっかけとなり、のちの羽佐間を芸の道へ進ませたという。高校を出ると、舞台俳優を目指して劇団に入団。その頃、声のチカラを知る機会にも恵まれた。それは寄席でのアルバイト。ここで声の仕事を目指すことになる出来事があったというが…それは一体? 
人気映画「ロッキー」の日本語版。主人公は羽佐間の当たり役だ。吹き替えにあたっては、シルベスター・スタローンのかすれたような声を作るのに、なにより苦労したという。その見えざる努力とは…? また、コメディー映画「ピンク・パンサー」シリーズでは、クルーゾー警部を演じたピーター・セラーズのフランスなまりの英語を、独特の方法で見事に表現。さらにポール・ニューマン主演の法廷劇「評決」も、羽佐間の吹き替えのテク二ックに圧倒される作品だ。数々の名場面をたっぷりと、役作りのウラ側と共に紹介する。
羽佐間が吹き替えを受け持ってきた俳優は、ざっと280人以上。実の兄、羽佐間正雄もかつてNHKのアナウンサーとして、11回ものオリンピック中継で活躍した声のスペシャリスト。ふたりが顔を合わせると、話術について激論になることもあるという。声を仕事にする兄弟の素顔が明らかに。
2008年、多年にわたる功績が称えられ、第2回声優アワードで功労賞を受賞。声優が若者の憧れる職業のひとつとなった今、羽佐間は後進の育成に心を砕いている。また、無声映画にセリフをつけて演じる「声優口演」というイベントも実施し、吹き替えのワザをライブで披露している。ラジオ番組では古今の名作を朗読。さらに、自身が指揮者となって後輩たちが声を合わせる群読(ぐんどく)は、半年の稽古を経て実現させた野心的な舞台だ。歳を重ねてもなお、多彩な場で精力的に活動を続ける羽佐間。現在、86歳。彼のエネルギッシュな日々を支えているのは、いったい何なのか。羽佐間が心がけている若さの秘訣とは?