近代医学の父 北里柴三郎

近代医学の父 北里柴三郎

番組概要

激動の明治維新を迎えた日本で近代医学の黎明期を築いた医学者・北里柴三郎。

第一回ノーベル賞の最終選考に選ばれていたというその偉業と「終始一貫」した医療人としての人生を、再現ドラマと貴重な資料でドラマティックにたどる知的エンターテイメント番組。

江戸から明治に時が移り、日本新政府は欧米列強に追いつく為に若い力を集結させた。医学の世界では、当時最先端だったドイツ医学を学ぶ目的で多くの留学生をドイツへ派遣した。その中の一人が北里柴三郎であった。

その頃、世界ではコレラ・赤痢・腸チフス・ペストといった伝染病が蔓延し夥しい数の死者を前に研究者たちが手をこまねいていた時代だった。そんな時代にあって、北里は世界中の研究者と伍して細菌学の分野で次々と偉業を成し遂げ、その名を轟かせていたのだった。

誰もが成し得なかった「破傷風菌の純粋培養」そして「血清療法の開発」・・・ さらには帰国後、日本初の伝染病研究所を設立するなど日本の細菌学、免疫学の基礎を築いたのだ。
グローバル化が叫ばれ久しい現代だからこそ、私たちが明治の偉人に学べることは計り知れない。 どうして北里が世界的に認められる偉業を成し得たのか?人物伝を通してその秘密に迫る。

ナビゲーター:紺野美沙子
解説:手塚 甫(元北里大学教授)
語り:槇 大輔