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【Episode9】“Salta” サルタ

サルタは、南米アルゼンチン北西の古都。
アンデス山脈を背に、先住民の文化や美しいフォルクローレ(民謡)が活き活きと息づく美しい町。
このサルタの町で、今夜のステージの幕を開ける舞踊団は”バレエ サルタ”。勇壮な太鼓のリズムと共に刻まれるステップは、「マランボ」と呼ばれるダンス。
発祥は植民地時代にさかのぼる。奴隷として運ばれてきたアフリカの黒人により伝えられたリズムを、クレオール(南米生まれののヨーロッパ人たち)が受け継ぎ新しい舞踊を生んだ。
そしてステージは、先住民の狩猟用の武器ボーラス(球と紐からできている)を振り回し、リズムを奏でる命懸けの舞踏へ。
この地の歌やダンスは、”ガウチョ”と呼ばれる放浪者、牛を追うカウボーイたちにより伝えられてきた。ガウチョは吟遊詩人として歌で物語を人々に伝え、自然と共に体制に属さず生きる精神は、民衆の尊敬を集めた。ガウチョ精神を今も引き継ぎ、アルゼンチンの国民から愛される歌手チャケーニョ・パラベシーノが、自らの楽団とともに故郷を愛する心を歌う。
サルタには、美しい歌、心を熱くするダンス、誇り高き魂が生きている。