アメリカ西部ユタ州の州都・ソルトレイクシティ。世界屈指のスキーリゾートとして有名な一方末日聖都イエス・キリスト協会・通称モルモン教が築いた宗教都市としても知られています。ブリガム・ヤングがユタ州で確立したアメリカの生まれの宗教・モルモン教。コーヒーや飲酒・喫煙の禁止など厳格なイメージがある一方で「一夫多妻制」容認の議論があるなど、その実情はあまり知られていません。今回町山はソルトレイクシティの教会や資料館を訪れその歴史を紐解きながら、変わりゆく進行形の宗教の姿を徹底リポートします。

知られざる末日聖徒イエス・キリスト教会の歴史
ユタ州の州都ソルトレイクシティーは、末日聖徒イエス・キリスト教会（通称・モルモン教）が築いた宗教都市だが、そもそもモルモン教とは一体どういう宗教なのか？
今回は、アメリカで生まれた宗教・モルモン教の数奇な歴史を町山智浩が徹底解説！

TV・映画を支える全米脚本家組合がストライキ
全米脚本家組合の大規模なストライキについて、町山と俳優・藤谷文子がトーク。配信サービスによる再利用費が、脚本家に適切に支払われていないことが最大の争点となっている。
町山によると、映画「ゾンビ」監督のジョージ・A・ロメロ氏は、かつて映画会社に雇われた際、現在では考えられないような好待遇を受けていた！

創始者がモルモン教を作ったきっかけと経緯
町山が通称・モルモン教の歴史を取材するため、ユタ州ソルトレイクシティーの「教会歴史博物館」を訪れた。案内してくれるのは、学芸員のステファニーさん。創始者のジョセフ・スミスがモルモン教を作ったきっかけ、モルモン教とキリスト教の決定的な違いについて伺った。

＜教会歴史博物館＞
・住所: 45 North West Temple Street, Salt Lake City, Utah 84150
・電話：1-801-240-3310
・公式HP：https://history.churchofjesuschrist.org/landing/museum

異端と見られたモルモン教の迫害と流浪の歴史
キリスト教とは全く違う教えを持つモルモン教は異端とされ、1830年の設立以降、流浪の歴史を歩むことになる。モルモン教徒は行く先々で迫害を受け、ついには「モルモン戦争」も勃発。
博物館には、ジョセフ・スミスが入れられた牢獄の再現など、歴史を伝える様々な展示が！

過去に許容されていた“一夫多妻”の真相と終焉
町山は「答えにくい質問かもしれませんが…」と前置きして、一夫多妻制について尋ねた。過去に許容されていた一夫多妻制の真相と、それが終わった理由について、ステファニーさんが話した。

モルモン教をめぐる政府の対応
流浪の末、ユタに定住が決まったモルモン教だが、アメリカ政府はそれを許さなかった。
1857年に起こったモルモン教と米陸軍の「ユタ戦争」は、町山いわく“非常に難しい戦争”で、開戦のきっかけとなった教団による虐殺をめぐっては、現在も論争となっている。その論争とは？そして、アメリカ政府はどのような経緯でユタを州として認めたのか？町山が解説。