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#51

「花咲き誇る春の梅林」(愛知県新城市)

愛知県東部、奥三河地方。梅林の中に15戸の民家が佇む、川売(かおれ)地区。
3月、ウメ農家が食用に植えた1500本、9種類のウメの木が、
ピンクや白などそれぞれ違った花を、一斉に咲かせます。

今回、「みらい遺産」を紹介してくれるのは、川売地区でウメ農家を営む近藤治敬さん。
小川沿いに植えた梅林に、毎日足を運びます。
川売にウメ農家が増えたのは、およそ60年前。集落では米や野菜を育てていましたが、周囲の山で植林が進み、食べ物を失った鹿やイノシシが田畑を荒らすようになっていました。
そこで始めたのが、動物たちが食べないウメの栽培。
川売の豊富な湧き水や地下水は良い梅を育て、住人たちの生活を支えてくれました。

ウメの花が咲く3月は、集落にやってくるたくさんの花見客で、毎日がお祭り。
、高齢者ばかりの集落に1日1000人以上の観光客が訪れ、活気にあふれます。
自宅の軒下で自家製の梅干しや漬物を振る舞い、世間話をしながら、一緒にお茶を飲む―。
気づけばウメと生き 半世紀以上の年月が経つ近藤さん。春の梅林に寄せる思いとは?