番組概要

疲弊した現代社会に疲れた人たちへ、人生を諦めかけている人々へ、生きる勇気を与えてくれる力強いメッセージを届けてくれる人物がいます。 「400戦無敗」の格闘家ヒクソン・グレイシー。
闘いに対する真摯な姿勢、ストイックな性格で、「サムライ」と言われていました。
引退し、勝負の世界からは遠ざかっているヒクソンが言います。
「かつては、勝負する姿に何かを感じて欲しいと考えていた。 いま、自分は格闘家ではない姿をあえて見せようと思う。 父として、一人の男として、さらに社会に生きる一人の人間としてどう生きているか、今の姿を見て感じてほしい」
現役を退いた今も、次の人生を生きて輝いているヒクソン。 彼はこれまでどう生きてきたのか。 いま、何を考えているのか。 彼の、人間としての強さはどこにあるのか。 伝説の格闘家ヒクソン・グレイシーから日本へのメッセージです。 

番組のみどころ

リオ・デ・ジャネイロで、ヒクソンの現在の暮らしに密着。 彼の新しい人生は充実していた。 過ぎた贅沢は必要ない。
身の丈にあった暮らしの中の、小さな幸せの積み重ねが大切だと彼は語る。
家族、一族、友人の温かな愛情に囲まれ、彼は生き生きとしていた。 心の持ち方、考え方で変わるのだと言う。
しかし彼は決して若い青年ではない。 厳しい闘いを続けてきた身体は、普通の人以上に痛んでいる。
時には、もう強くはないヒクソンの姿もさらけ出す。
息子を亡くし、妻と離婚を経験し、彼の人生は順調なだけではなかったことも、正直にカメラに吐露する。
また時には、娘と何気ない会話をし、キッチンで得意な料理をしてみせる。 そうしたヒクソンは、どこにでもいる一人の男でしかない。 しかしその姿からは、リングの上で敵を倒していた時とはまた別の、人間としての優しさや強さが見えてくる。

ヒクソン・グレイシー プロフィール

ヒクソン・グレイシー(Rickson Gracie)
1959年生まれ ブラジリアン柔術家、格闘家

ブラジルの護身格闘技「グレイシー柔術」を築いたグレイシー一族の一員であり、グレイシー柔術家の中でも最も尊敬を集める。
「400戦無敗」というキャッチフレーズの通り、様々な試合でその強さを実証し続けた最強の男である。
総合格闘トーナメント「バーリ・トゥード・ジャパン・オープン」で2年連続優勝(1994・1995年)。高田延彦、船木誠勝など並み居る強豪を相次いで破り、その強さは格闘ファンのみならず、広く一般にも知られ、日本の格闘技ブームに一役買った人物である。 指導者としても高く評価されており、道場や世界各国のセミナー等で、長くグレイシー柔術の指導を行ってきた。
1996年ヒクソン・グレイシー国際柔術連盟設立、日本では2008年一般社団法人 全日本柔術連盟(JJFJ)を設立し、初代会長に就任。
現役を退いた現在、グレイシー柔術をさらに広めるべく尽力している。